JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は7月14日、Cisco Systemsのセキュリティアプライアンス製品のソフトウェアに存在する脆弱性を狙った攻撃が発生したとしてユーザーに注意を呼び掛けた。国内でも不審な通信が観測されたという。
脆弱性はCisco ASA Softwareに複数存在し、攻撃者が細工したパケットを送り付けることで、ソフトウェアが終了させられたり、任意のコマンドを実行させたりする恐れがある。Ciscoは2014年10月に脆弱性の修正パッチをリリースした。影響を受ける製品は以下の通り。
- Cisco ASA 5500シリーズ適応型セキュリティアプライアンス
- Cisco ASA 5500-Xシリーズ Next Generation Firewalls
- Cisco Catalyst 6500シリーズスイッチおよびCisco 7600シリーズルータ用のCisco ASAサービスモジュール
- Cisco ASA 1000V クラウドファイアウォール
- Cisco適応型セキュリティ仮想アプライアンス(ASAv)
Ciscoによれば、米国時間8日に脆弱性の1つ(CVE-2014-3383)を突く攻撃が複数確認された。JPCERT/CCも日本時間8日の午後4時から同8時半頃にかけて特定のポートに対する探索とみられる通信を確認しているという。
Ciscoは影響を受ける製品のユーザーにパッチの適用を強く求めている。
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