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Chrysler、車の遠隔操作問題で140万台のリコール発表
「Jeep Cherokee」を無線で遠隔操作できてしまう問題が発覚したことを受け、FCAが米国で約140万台のリコールを発表した。
自動車大手Fiat Chrysler Automobiles(FCA)の「Jeep Cherokee」を無線で遠隔操作できてしまう問題が発覚したことを受け、同社は7月24日、ネット接続機能を備えた車のソフトウェア更新のため、米国で約140万台のリコールを発表した。
この問題はセキュリティ研究者のチャーリー・ミラー、クリス・バラセクの両氏が、米Wired記者の運転する車で実証した。Wiredによれば、同車は16キロ離れた場所から遠隔操作され、エアコンやワイパーが勝手に作動したり、走行中に突然アクセルが効かなくなったりしたという。
リコールの対象となるのは2013〜15年に米国で発売されたJeep Grand CherokeeやMY Dodge Viper、Ram、Dodge Durangoなどの、8.4インチのタッチスクリーンを搭載したモデル約140万台。対象者の持ち主には、車のソフトウェアを更新するためのUSBを提供する。
FCAはリコールに加えて、遠隔操作を防ぐためのネットワークレベルのセキュリティ対策も実装したとしている。Wiredが伝えた実証実験以外に、この問題に関連した負傷者や事故などは確認されていないとも強調した。
さらに、専任のシステム品質工学チームを設置して、ソフトウェア開発と統合のためのベストプラクティス確立と実装に当たると表明した。
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