キヤノンITソリューションズは9月15日、セキュリティ製品「ESET」シリーズの暗号化ソフトウェアの法人版「DESlock Plus Pro」を発売した。10月から通知が始まるマイナンバーの保護や標的型攻撃による情報漏えいでの悪用防止を支援する。
DESlock Plus ProではHDD全体やリムーバブルメディア、ファイル/フォルダ単位に加え、任意の文字列(テキスト)やMicrosoft Outlookで送受信されるメールなどのデータを暗号化する。同ソフトをインストールしていない環境で暗号化したデータを共有する場合、パスワード(リムーバブルメディア環境)や無償ビューワの「DESlock+ Reader」を利用して利用できる。
また、共有PCなどの環境ではユーザーごとに専用の仮想ドライブを設定してデータを保護できるほか、複数の暗号化キーを用意して部署ごとになどの単位で使い分けることもできるようになっている。データの消去は米国国防総省準拠などの方式によって復元ができないレベルで実行するという。
クライアント管理のためのサーバソフト「DESlock+ Enterprise Server」も同梱され、ネットワーク経由によるクライアントPCへのインストール操作やドライブ暗号化、リムーバブルメディアのアクセス制御といった操作、管理が行える。
新製品は2016年1月に開始されるマイナンバー制度で企業に順守が求められているガイドラインの「物理的安全管理措置」や「技術的安全管理措置」における情報漏えい防止やアクセス制御、番号情報の破棄・消去といった項目にも対応。
対応PCはWindows 7/8/8.1でWindows 10にも対応予定。販売価格は25〜49ライセンス導入の場合で1ライセンスあたり初年度が1万2100円、更新価格が同3340円となる。
関連記事
- マイナンバー対応、一手におまかせ キヤノンMJグループ一体でサポート
キヤノンマーケティングジャパンが、マイナンバー対応ソリューション事業を開始。複合機、セキュリティ、コンサル、人事給与システムなどグループ各社の強みを生かし、全方位のアウトソーシング請け負い体制を構築した。 - キヤノンITS、セキュリティソフト「ESET」最新版公開 ボット対策を搭載
「ESETセキュリティ ソフトウェア シリーズ」のWindows向け最新版を12月に発売する。 - ボットの不正通信を遮断する機能、セキュリティソフトに新たな流れ
マルウェアによるネットバンキング詐欺や情報漏えいなどの被害が増えていることから、セキュリティソフト側で不正な通信を遮断する機能をESETが搭載した。同社のウイルスラボ責任者は、「従来の検知や駆除に加え、被害抑止も必要」と話す。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.