Joomlaの更新版が公開、深刻な脆弱性を修正
JoomlaなどのCMSについては、脆弱性を悪用されてサイバー攻撃に利用されるケースが後を絶たないとして、US-CERTが以前から対策を促していた。
オープンソースのコンテンツ管理システム(CMS)「Joomla」の更新版が12月21日(米国時間)に公開された。深刻な脆弱性が修正されており、Joomlaを使っているWebサイトは直ちに更新するよう呼び掛けている。米セキュリティ機関のUS-CERTも、JoomlaなどのCMSを狙った攻撃が横行しているとして、改めて注意を促した。
Joomlaによると、最新版となる「Joomla! 3.4.7」では2件の脆弱性が修正された。このうちPHPに関連した脆弱性は危険度が極めて高く、悪用されればリモートでコードを実行される恐れがある。
Joomlaは12月14日にも更新版が公開されたばかりだが、この時に修正した脆弱性の根本原因がPHPにあることが分かったという。PHP自体の脆弱性は、9月に公開されたバージョン5.4.45、5.5.29、5.6.13で修正されている。
JoomlaなどCMSについては、脆弱性を悪用されてサイバー攻撃に利用されるケースが後を絶たないとして、US-CERTが以前から対策を促していた。
CMSソフトウェアの導入件数はここ数年で増加しているが、「中にはセキュリティのベストプラクティスに従って運用されていないCMSのWebサーバもあり、改ざんやサービス妨害(DoS)攻撃といったサイバーセキュリティリスクに自らをさらしている」とUS-CERTは指摘する。
脆弱性が修正されていないJoomla!を悪用して攻撃者がWebサーバを制御し、重要インフラ組織に対してDDoS攻撃を仕掛ける事例も確認されているという。
US-CERTは管理者に対し、常に脆弱性修正パッチを適用してJoomlaを最新の状態に保ち、ベストプラクティスに従ったセキュリティ対策を心掛けるよう勧告している。
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