コレ1枚で分かる「人工知能との付き合い方」:即席!3分で分かるITトレンド(2/2 ページ)
人工知能が著しい変化を遂げる中、私たち人間は人工知能とどうつきあっていけばいいのでしょうか。
状況や変化を読み取り自律的に動作する
モノそのものや周囲の状況、あるいはその変化を学習し、自身で判断・動作する自律化の能力を実現してくれるのも人工知能です。例えば自動運転自動者や自ら職人技を身に付ける産業用ロボット、自動で土木工事をしてくれる建設機械などは、そんな自律化の適用例です。
従来は人間がやらなければならなかった判断を人工知能が行い、その機能が組み込まれたロボットが自律的に行動するといったことが、身近なものになっていくでしょう。
AmazonのEchoやGoogleのAlphaGoなど、人間の能力に匹敵するか、それ以上の能力を人工知能は発揮します。しかし、現実を冷静に見れば、音声認識、画像認識、対話応答、自動翻訳などの「特定の知的作業」の中でのことであり、それらを組み合わせた「総合的な知的作業」となると、まだまだ課題は残されています。
例えば「こういうことをしたいが、どのような技術を組み合わせれば、実現できるだろうか」を考え、その組み合せを実現する能力は、人工知能にはありません。将来、そのような人工知能が実現するかどうかは分かりませんが、そのようなことを不安に思うより、既に実現している現実的な能力や役割に注目し、自社のサービスや商品に取り込んでいくことを考えてみてはどうでしょう。
著者プロフィル:斎藤昌義
日本IBMで営業として大手電気・電子製造業の顧客を担当。1995年に日本IBMを退職し、次代のITビジネス開発と人材育成を支援するネットコマースを設立。代表取締役に就任し、現在に至る。詳しいプロフィルはこちら。最新テクノロジーやビジネスの動向をまとめたプレゼンテーションデータをロイヤルティーフリーで提供する「ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA」はこちら。
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