コレ1枚で分かる「3つのプライベートクラウド」:即席!3分で分かるITトレンド(1/2 ページ)
プライベートクラウドを、配置モデルのタイプに着目して、「オンプレミスプライベートクラウド」「デディケイテッドプライベートクラウドサービス」「コミュニティークラウドサービス」の3つに分類し、それぞれの定義を整理します。
この連載は
カップめんを待つ間に、電車の待ち時間に、歯磨きしている間に“いまさら聞けない”ITトレンドが分かっちゃう! 今さら聞けないITの最新トレンドやビジネス戦略を、体系的に整理して分かりやすく解説する連載です。「この用語、案外、分かっているようで分かっていないかも」「IT用語を現場の社員にもっと分かりやすく説明できるようになりたい」――。情シスの皆さんのこんな課題を解決します。
プライベートクラウド市場の可能性
- 2014年の国内プライベートクラウド市場は、前年比42.4%増の6196億円
- 2019年の市場規模は、2014年比3.0倍の1兆8601億円と予測
調査会社のIDC Japanは、プライベートクラウド市場をこのように予測している(2015年9月9日)。IDCはこのプライベートクラウド市場を「オンプレミスプライベートクラウド」、ホスティング型プライベートクラウドである「デディケイテッドプライベートクラウドサービス」および「コミュニティークラウドサービス」の3つの配置モデル別に分類している。この分類は、“ポストSIビジネス戦略”を考える上で参考になりそうなので、「コレ1枚」にまとめてみた。
NIST(アメリカ国立標準技術研究所)の「クラウドの定義」には、「配置モデル(Deployment Model)」についての説明がある。その中で、複数の企業や組織(テナント)が共用するクラウドの利用形態を「パブリッククラウド」、個別のテナントが占有利用する形態を「プライベートクラウド」と定義している。
NISTの定義では明示的には示されていないが、「プライベートクラウド」は、ユーザー企業が自らの資産としてクラウドシステム環境を所有する「オンプレミスプライベートクラウド」と、クラウド事業者が自社の設備資産を特定のテナントに占有貸し出しする「ホステッドプライベートクラウド」に区分することができる。ちなみに「オンプレミス(on-premises)」とは「構内に」という意味の英語で、情報システムをユーザー企業が自社で管理する設備内に導入、設置して運用することをいう。自社所有の施設内、あるいはデータセンター事業者から賃借した施設内に設置する場合がある。
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