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みずほ銀行と富士通、請求支払と売掛金消込業務でのFinTech活用効果を実験
みずほ銀行と富士通は、請求支払業務の電子化や売掛金消込自動化のサービス提供に向けた実証実験を開始する。
みずほ銀行と富士通は8月12日、企業の経理業務を大幅に効率化することを目的にFinTech(金融でのIT活用など)を活用する実証実験を行うと発表した。
この実証実験は、請求支払業務電子化と売掛金消込自動化サービスの提供を目指すもの。電子請求書を発行・決済(EIPP)と形式を統一した取引関連情報を企業間で電子的に交換する金融EDIの仕組みを活用する。商取引の請求や支払業務にこれらの技術を導入することで、請求から支払・入金までの一連の取引を全て電子化し、売掛金の消し込み業務の自動化につなげること飛躍的な効率化が期待できる。
実験ではパイロットシステムを10月までに構築し、11月から2017年3月まで効果を検証する。検証項目は業務最適化、コスト削減、内部統制高度化、決算早期化など。富士通および富士通グループ各社間の取引を対象に行われる。
なお、パイロットシステムの構築では、XML化された企業間送金電文の利用も視野に入れており、2015年12月に示された送金電文方式に関する金融庁・金融審議会の提言に沿ったものになる予定だ。
この実験のようにセキュリティを十分に確保するFinTechを活用することで、企業の間接部門の生産性向上はもちろん、債権管理業務のBPO化など金融ビジネスの拡大も期待される。
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