ニュース
画像でマルウェアに感染させる「ImageGate」攻撃、ランサムウェア拡散に使用か
攻撃者は悪質なコードを埋め込んだ画像をSNSなどにアップロードし、ユーザーに画像をダウンロードさせることでマルウェアに感染させるという。
画像ファイルに悪質なコードが埋め込んでソーシャルメディア経由でマルウェアに感染させる新たな攻撃手法が報告された。発見したセキュリティ企業のCheck Point Software Technologiesは、この攻撃を「ImageGate」と命名。ランサムウェアの拡散に利用されているという。
同社によると、この攻撃では悪質なコードが埋め込まれた画像を攻撃者がSNSサイトにアップロードする。さらに攻撃者は、SNSサイトの設定を利用してユーザーに画像ファイルをダウンロードさせ、ファイルをクリックした瞬間にマルウェアが実行されてしまう。
11月14日の週にはSNSを通じたランサムウェア「Locky」の感染攻撃が発生し、この攻撃手法が利用されたとみられる。Check Pointでは9月上旬以降、FacebookやLinkedInを含む主要なSNSサイトでこの攻撃が使われているのを確認しているという。
同社は、多くのユーザーがSNSに時間を費やすようになり、攻撃者もそうした動きに注目して攻撃手法を開発していると解説。画像をクリックしてファイルのダウンロードが開始された場合は、ファイルを開かないことや、SNSサイト利用時は画像を表示だけにとどめること、特にSVGやJS、HTAなどの特殊な拡張子を持つ画像ファイルは開いてはいけないといった対策をアドバイスしている。
関連記事
- 神の手雲メールに注意 マルウェア感染の可能性も
G DATA Softwareは、チェーンメール「神の手雲」のリンク先にマルウェアが潜んでいる可能性があるとして、注意を呼びかけた。 - 日本人を狙うマルウェア、「ハルヒ」画像を表示するトロイの木馬も
トレンドマイクロによると、日本人を狙うマルウェアの多くは、ソーシャルエンジニアリング的な手法を用いているという。 - AKB48に便乗する“珍妙な”Androidマルウェア出現
端末内の画像を別の画像にしてしまうAndroidマルウェアが出現。シマンテックは「日本はモバイルマルウェアの先進国」と指摘する。 - 中国の犯罪集団、Androidマルウェア「HummingBad」で荒稼ぎ
中国の犯罪集団YingmobはHummingBadを利用して世界で1000万台のデバイスを操り、詐欺広告で月間30万ドルの利益を上げているという。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.