シリコンバレー見聞録 コワーキングスペースをレンタルするWeWork:柴崎辰彦の「モノづくりコトづくりを考える」(1/2 ページ)
IT起業の聖地といわれるシリコンバレーで見聞きした刺激的かつ興味深い体験から、注目のポイントを紹介。“その3”は、ニューヨークを拠点に起業家などにオフィススペースをレンタルしているスタートアップWeWorkです。
この記事は柴崎辰彦氏のブログ「柴崎辰彦の「モノづくりコトづくりを考える」」より転載、編集しています。
UberやAirbnbは日本でもシェアリングエコノミーの代表企業として有名ですが、ニューヨーク発祥の「WeWork」はご存じでしょうか?
WeWorkは、起業家たちに貸しオフィスを時間単位で提供しているニューヨークのスタートアップ企業です。アメリカ(ニューヨーク、サンフランシスコなど19都市)、オーストラリア(シドニー)、カナダ(モントリオール)、中国(北京、上海)、ドイツ(ベルリン)、フランス(パリ)、イギリス(ロンドン)、香港、イスラエル(3都市)、大韓民国(ソウル)、メキシコ(メキシコシティ)、オランダ(アムステルダム)といった全世界で展開中です。日本にいまだないのが残念。
以前から気になっていましたが、今回初めてサンフランシスコにあるWeWorkにお邪魔することができました。
シェアリングエコノミーのもう1つの“雄”
『The Wall Street Journal』(WSJ)紙によると、「Uberが車を、Airbnbがアパートを必要とするように、うちはオフィススペースを必要としています」とWeWorkの共同創設者のアダム・ノイマン氏。
WeWorkの面白いところは、彼らのテナントに入居するさまざまな業種のベンチャー企業にリアルとバーチャルの共創のキッカケとなる“場(ba)”を提供しているところです。
会員になると、毎週開かれるパーティーで人脈を広げることができます。
会員企業が自分たちのアイデアを売り込む「デモ・デイ」も頻繁に開催され、ベンチャー企業同士のネットワーキングや外部のWeWorkとの連携企業からアドバイスをもらえます。
さらに、「WeWork Commons」と呼ばれる独自のSNSを立ち上げています。このサービスはビジネスに特化したSNSで、主に事業を起こしたばかりの人々に的を絞っているのが特徴です。
会員には、各地に展開するオフィスの予約機能や、各種サービスの割引、ローカルイべントの紹介などの特典を提供しています。
関連記事
- 連載:「柴崎辰彦の『モノづくりコトづくりを考える』」記事一覧
- シリコンバレー見聞録 無人レストラン「Eatsa」に行ってみた
IT起業の聖地といわれるシリコンバレーで見聞きした刺激的かつ興味深い体験から、注目のポイントを紹介。“その2”は、デジタルな無人レストランEatsaでの“デジタル・ランチ・エクスペリエンス”です。 - シリコンバレー見聞録 シェアリングエコノミーの象徴企業Airbnb
IT起業の聖地といわれるシリコンバレーで見聞きした刺激的かつ興味深い体験から、注目のポイントを紹介。“その1”は、新サービス「トリップ」を発表したAirbnbの本社の様子と最新動向です。 - 情シスが“女子高生AI”の使い手になれば、会社の利益が上がる!? そのからくりは
クラウドやAI、IoTなど、次々と新たな技術が登場する中、情報システム部門はこうした技術をどのように取り込み、どのような形で業務に生かしていけばいいのだろうか――。マイクロソフトとNTTソフトウエアのエバンジェリスト対談から見えてきた結論は。 - 交通費精算は“全自動”の時代に、予定表に訪問先を入れるだけ――APIエコノミーで進化するクラウドサービス
スケジューラに訪問先を登録するだけで、経路検索から交通費の精算までを自動で――。コンカーとSansan、ヴァル研究所が、面倒な交通費精算の手間を軽減するサービスを発表。API連携で実現した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.