日宣がクラウドERP導入 月次決算業務が半減、経営管理もスムーズに
広告宣伝事業を展開する日宣が、基幹業務システムをオロのクラウドERP「ZAC Enterprise」で刷新。決算処理の早期化など、経理業務の大幅な効率化を実現した。
オロは6月6日、広告宣伝事業を展開する日宣が、基幹業務システムにオロのクラウドERP「ZAC Enterprise」(以下、ZAC)を導入したと発表した。
ZACは、案件やプロジェクト別の収支管理を中心に、販売管理、購買管理、勤怠管理、工数管理、経費管理などの基幹業務機能を備え、企業内の業務処理や情報共有を推進する、クラウド型のERPパッケージだ。
日宣は、2017年2月にJASDAQに上場した際、上場に向けたシステム整備のためにZAC Enterpriseを導入。それまではスクラッチ開発で構築した基幹システムを活用していたが、「決算のスピード」「決算の正確性」「経営数値のタイムリーな把握」などの面で課題があったため、システム刷新を決めた。
新システムの選定では、課題解決とともに、広告会社や上場企業への導入実績や、案件別の採算管理に特化した機能が決め手になった。ZACの導入により、月次決算の締め日が10営業日から4営業日にまで短縮したほか、ZACと財務会計システムの間で仕訳データの連携ができたことで、二重入力が不要になり、経理業務が大幅に効率化した。
決算の正確性についても、数字の整合性を強化したほか、紙ベースで行っていた申請、承認のフローを電子化。統制面の課題も解決した。また、部門別、サービス別、月別、得意先別、仕入れ先別といった、セグメント別の経営数値を簡単に集計できるようになり、意思決定のスピードアップにも貢献。日々の経営管理で活用しているという。
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