コレ1枚で分かる「モバイルとクラウドの関係」:即席!3分で分かるITトレンド(1/2 ページ)
クラウドとモバイルの親和性について、クラウドの歴史をひもときつつ再認識しておきましょう。
この連載は
カップめんを待つ間に、電車の待ち時間に、歯磨きしている間に“いまさら聞けない”ITトレンドが分かっちゃう! いまさら聞けないITの最新トレンドやビジネス戦略を、体系的に整理して分かりやすく解説する連載です。「この用語、案外、分かっているようで分かっていないかも」「IT用語を現場の社員にもっと分かりやすく説明できるようになりたい」――。情シスの皆さんのこんな課題を解決します。
クラウドの誕生時点からクライアントはブラウザを想定
クラウドとモバイルデバイスは、それらが生まれた時から切っても切れない関係にありました。
2006年にGoogleのエリック・シュミット氏が「クラウドコンピューティング」という言葉をはじめて使ったとき、「手元にあるあらゆる端末」からアクセスでき、それに必要なのは「ブラウザとインターネットへのアクセス」だと述べましたが、これが、現在のモバイルデバイスの基本的な設計思想に引き継がれています。
この言葉が意味するところは、デバイスの大きさや基本ソフトの種類(Windows、Mac、iOS、Androidなど)に関係なく、Webブラウザさえ搭載されていれば、等しくクラウドサービスを受けられるということです。
クラウドを利用するクライアントとして重要なのは、ブラウザが使えることであって、ハードウェアや基本ソフトではないということなのです。つまり、モバイルデバイスは、「クラウドの持つ機能や性能を、ブラウザを介して利用するためのデバイス」として誕生したのです。
このように、クラウドの誕生時点で、クライアントはブラウザを使うことが想定されていましたが、クラウドがブラウザをクライアントとして選んだというよりも、ブラウザの技術革新がクラウド誕生のきっかけになったという見方もできます。
そして、シュミット氏の言葉は、アプリケーションを動かす環境(プラットフォーム)が大きく変わることをも示唆していました。その意味をきちんと理解するためには、当時のクライアントがどのようなものであったか、それがどのようにクラウドにシフトしていったのかを整理しておかなければなりません。
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