コレ1枚で分かる「モバイルファーストの理由」:即席!3分で分かるITトレンド
「モバイルファート」の波は、企業の情報システムにも押し寄せています。なぜモバイルにシフトするのか、人間とコンピュータの関係の変化に焦点を当てつつ、整理しておきましょう。
この連載は
カップめんを待つ間に、電車の待ち時間に、歯磨きしている間に“いまさら聞けない”ITトレンドが分かっちゃう! いまさら聞けないITの最新トレンドやビジネス戦略を、体系的に整理して分かりやすく解説する連載です。「この用語、案外、分かっているようで分かっていないかも」「IT用語を現場の社員にもっと分かりやすく説明できるようになりたい」――。情シスの皆さんのこんな課題を解決します。
モバイルデバイスの出現は、それまでの人間とコンピュータの関係を一変させました。
クラウドとともに発展してきたモバイルデバイスは、従来では考えられなかったほどの膨大な処理能力と記憶容量を背景に、誰もが簡単に使える高度な操作性や表現力も兼ね備えています。これに、ウェアラブルデバイスが加わることで、IT利用の裾野は大きく広がり、新たな用途や新しいビジネスの可能性が生まれつつあります。
モバイルデバイスが進化するにつれ、PCでしかできないことはどんどん減り、モバイルでもできることが増えています。いまでは、位置情報の活用やCGM(Consumer Generated Media)の発信、センサーとしての活用など、PCではできないことが、どんどん増えています。
Windows PCへのベンダーロックインから逃れたクライアントプラットフォームは、やがてはHTML5に収束していくでしょう。そうなると、これからのクラウドサービスは、PCベースではなく、新たなクライアントプラットフォーム=モバイルを前提に構築されていきます。これがモバイルシフトの動きです。
その結果、新規のサービスを設計する場合は、まずモバイルでの活用を最初に考えるべきであるという認識が広がっています。モバイルの方が、ユーザー数が多いことに加え、最初からモバイルデバイスの小さな画面に収まるように画面や操作方法を設計しておけば、大画面のデバイスにも容易に対応できるからです。これがモバイルファースト(モバイルを最初に)です。
企業の情報システムにも、この波は押し寄せています。これまでと同様にWindows主体のシステムでは、ユーザーが納得してくれないかも知れません。時代は、そんな選択を迫っているのです。
著者プロフィール:斎藤昌義
日本IBMで営業として大手電気・電子製造業の顧客を担当。1995年に日本IBMを退職し、次代のITビジネス開発と人材育成を支援するネットコマースを設立。代表取締役に就任し、現在に至る。詳しいプロフィールはこちら。最新テクノロジーやビジネスの動向をまとめたプレゼンテーションデータをロイヤルティーフリーで提供する「ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA」はこちら。
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