NTT東日本、テレワークに分身ロボット「OriHime」活用、円滑なコミュニケーションを実現
「働き方改革」を推進するNTT東日本が、テレワークで“分身”のように操作できるロボットを導入。在宅勤務者の孤独感を解消し、チームの円滑なコミュニケーションを図る。
NTT東日本は、「働き方改革」の取り組みの1つとして進めるテレワークに、分身ロボット「OriHime」を本格的に導入する。2017年度中に全29支店に2台ずつ配備し、個々の社員が能力を最大限に発揮できる環境づくりを進めていく。
NTT東日本では、生産性やワークライフバランスの向上を目指し、2014年7月から働き方改革を推進。モバイルワークや在宅勤務の導入をはじめ、さまざまな取り組みを行っている。在宅勤務は、社員の育児や介護と仕事の両立を支援する試みとして導入したが、在宅勤務の社員とオフィスにいる社員とのコミュニケーションが円滑に取りにくいという課題が判明した。利用者からは、「職場に出勤している人とコミュニケーションが取りづらい」「職場にいないため、疎外感、孤独感を覚える」といった声が挙がったという。また、「テレビ電話は家庭内が映り込むので抵抗がある」という指摘もあった。
そこで、2015年の秋から、分身ロボット「OriHime」を活用したテレワークの社内トライアルを実施した。OriHimeは、カメラ、マイク、スピーカーが搭載されており、インターネット経由で“分身”のように操作できるロボット。周囲を見回し、ボディランゲージを交えながら話せるなど、遠隔地間でも存在感を伝達し、負担のないコミュニケーションを実現できる。
在宅勤務者は、スマホやタブレットのアプリで、オフィスに設置されたOriHimeを操作。首を左右に自由に動かして内蔵カメラから社内の映像をリアルタイムに見ることができ、内蔵マイクで同僚や上司の呼びかけにリアルタイムで応答することもできる。小型ロボットで移動が容易なため、職場の会議にも参加可能。また、在宅勤務者側の端末にオフィス内の映像が映し出されるだけなので、在宅勤務者の家庭内が写り込むといった心配はなく、利用者の負担にもならない。
トライアルの結果、在宅勤務者は職場の雰囲気を感じながら仕事ができることで孤独感や抵抗感を和らげ、ロボットの存在感がオフィスにいる社員に伝わることによるコミュニケーションの円滑化や、チームワークの向上につながっているという。
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