横浜市住宅供給、新築マンションをスマートハウス化 Amazon Echoなどを全戸に導入
横浜市住宅供給が、IoT、AIを駆使した新築分譲マンション「横浜MIDベースタワーレジデンス」を発表。エネルギーIoTプラットフォーム「エネトーク」や「Amazon Echo」を全戸に導入し、音声で家電の操作などが行える。
横浜市住宅供給公社は、市内の新築分譲マンション「横浜MIDベースタワーレジデンス」の全戸をスマートハウス化すると発表した。ソフトバンクグループのエンコアードジャパン、ソフトバンクとの協業の下で行うもので、電気の資料状況などが分かる「エネトーク」と、スマートスピーカー「Amazon Echo」、家電を操作できるリモコン「xコントローラ RS-WFIREX3」を導入する。
エンコアードが提供するエネトークは、独自のAI技術を活用したエネルギーデータ分析プラットフォーム。1秒単位で電気の使用量を可視化し、リアルタイムで使用状況や累積使用量を確認できるほか、生活パターンの推定から使用量の予測にも対応する。抽出されたデータを組み合わせることで、効果的な節電アドバイスや家電製品のエネルギー効率診断、高齢者見守り機能など、さまざまなサービスが見込めるという。
Amazon Echoは、話しかけるだけで、ニュースやスケジュールの読み上げや、音楽の再生、スマート家電の操作などが行えるスマートスピーカー。エネトークとも連携し、電気料金に関する情報も読み上げる。遠隔音声認識技術と7つのマイクアレイにより、部屋のどこから発せられる声でも聞き取りができるうえ、ハンズフリーで声のみで利用できるため、身体の不自由な方やデジタル機器になじみの薄い高齢者へのサポートツールとしても活用が期待される。
ソフトバンク コマース&サービスとラトックシステムが共同開発したスマート家電コントローラ RS-WFIREX3は、Wi-Fi接続経由で家電を操作できる家電リモコン。Amazon Echoと接続することで、家電の音声操作が可能になる。「アレクサ、家電リモコンでエアコンをつけて」話しかけるだけで、寒い朝にベッドの中からエアコンをつけるといった活用ができる。
横浜市住宅供給公社では、ソフトウェアアップデートで進化し続けるエネトークとAmazon Echoを横浜MIDベースタワーレジデンスに導入しておくことで、将来的には音声でさまざまなスマート家電を操作できるようになると見ている。電気使用量などのエネルギーデータから予測する生活パターンと組み合わせることで、居住者ごとに快適な生活につながる情報を発信することも可能になるという。
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