つるの剛士と蛭子能収は新たなPC需要を掘り起こせるか 冬のキャンペーンに異色キャラ:Microsoft Focus(2/2 ページ)
2017年の年末商戦で狙うは、3年後にプログミング教育必修化をひかえた子ども向けPC市場と、「Windows 10」のアピールが届きにくかった地方都市や若年層、シニア層などの大人向け市場。その行方は……?
大人向け市場の刺客はクリエイティブ・ディレクター エビスさん
一方、日本マイクロソフト自らも、「2017年 冬のWindows 10キャンペーン」を開始している。
本コラムでもすでに紹介したように、2017年の年末商戦には、漫画家・タレントの蛭子能収氏を起用。クリエイティブ・ディレクター エビス・ヨシカズ」として蛭子能収氏が制作したCMに、サウンドディレクターである長男の蛭子一郎氏が効果音を付け、さらに蛭子氏の孫たちがナレーションを行うという「三世代CM」で、Windows 10の最新機能を紹介する。蛭子能収氏が、デジタル制作で手掛けた漫画をCMに利用するのは初めてだという。
日本マイクロソフト 執行役員常務 コンシューマー&デバイス事業本部長の檜山太郎氏は、「自由な発想力と高い独創性を持つ蛭子さんにCMを制作していただき、Windows 10が持つさまざまな機能を、年齢、性別を問わず、蛭子さんの視点から、分かりやすく伝えてもらいたいと考えている」と期待を寄せる。
Windows 10は、半年に一度のアップデートが行われ、新たな機能が追加されている。だが、日本マイクロソフトにとっては、新たな機能を訴求するタイミングが難しかったり、詳細まで説明できる場を用意することが難しいという課題もあった。年末商戦は、新たな機能を訴求するには絶好の機会となる。
「特に、地方都市にはなかなか新たな機能が伝わりにくかったり、若年層やシニア層にも伝わりにくいといった課題があった」と、檜山執行役員常務は語る。そこに、蛭子氏のユニークなキャラクターと発想を活用しようというわけだ。
蛭子能収氏は、「CMのコンセプトは、『わーっ すごい!!』である」とし、「Windows Mixed Reality」「Windows Hello」「デジタルペン」「フォトアプリ」の4つの機能を、4コママンガ風のタッチで、蛭子氏ならではのユニークな視点で分かりやすく紹介している。
11月28日に量販店店頭でCMの内容をお披露目した蛭子氏は、「子どもとよく似ているといわれるので、Windows Helloの顔認識を使って、子どもにやらせてみたが認識しなかった」「Windows Mixed Realityでは、まるで世界中を旅行しているような気分だった。誰も話しかけてこないことにも安心した。旅行に行かなくて済むし、社員旅行はこれで済む」といったように、蛭子氏らしい回答が相次いだ。
こうした蛭子氏らしいユニークな紹介の仕方こそが、PCになじみが薄かった層に、Windows 10の最新機能のメリットが伝わりやすいのかもしれない。
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