社給PCの社外持ち出し? 危ないに決まってるでしょ!:ここがヘンだよ、セキュリティの常識(2/2 ページ)
もし、持ち出したいならあの書類を書いて、稟議を出して、セキュリティ講習を受けて……なんて、やってられないぞ!
……と、これだけだとあまりにも月並みな内容で終わってしまうので、もう1つタイムリーなネタを突っ込んでみたいなと。皆さんがもはや、耳にタコができるくらい聞いているであろう「働き方改革」です。働き方改革を推進するには、やはりノートPCを機動的に活用したモバイルワークやリモートワークが欠かせないですよね。というのと、あともう1つ、「長時間労働」の問題も見逃せない。
働き方改革を皮肉る言葉に「残業は減ったけど、家でやる仕事は増えた」というのがあるけれど、結局無理やり残業を減らしても、仕事が減らなければ自宅に仕事を持ち帰るしかない……。
そのとき、もしも社給のPCを持ち出せなければ、自ずと自宅のPCで作業することになるわけです。一応は会社のセキュリティポリシーが適用されてる社給PCと、社員が自宅で使ってる私物のPC。どっちの方がセキュリティリスクが高いか……まぁ、考えるまでもないですよね。
何でもそうだけど、しゃくし定規に禁止すると、現場は勝手に抜け道を探して使い始めるので、結局のところガバナンスが低下してしまいます。社給PCも同じで、持ち出しのハードルを上げれば上げるほど、裏でこっそり私物PCが使われる確率が上がってしまうという身もふたもない現実があるわけで……。
だったらむしろ、積極的にPC持ち出しを開放した方が、ひょっとしたらセキュリティレベルも逆に上がる方向に向かうかもしれません。というか、そもそも自宅に仕事持ち帰らなくてもいいのが一番なんですけどね。まずは、「残業は減るけど仕事は減らない働き方改革」の方を何とかした方がいいのかもしれません。
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