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Amazonプライムデーのサーバ障害、原因は「OracleからAurora DBに乗り換えた」ではない――CTOがCNBCの報道を否定Publickey(1/3 ページ)

2018年7月に開催された「Amazonプライムデー」ですが、その初日に一部のWebサイトで障害が発生しました。CNBCはその原因を「AmazonがOracleからAurora DBに乗り換えた」ためと報道しましたが、AmazonのCTOはこれを真っ向から否定。一体どちらが正しいのでしょうか。

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 この記事は、新野淳一氏のブログ「Publickey」の記事「Amazonプライムデーのサーバ障害、AmazonがOracleからAurora DBに乗り換えたのが原因ではない。Amazon CTOがCNBCの報道を否定」を許可を得た上で転載、編集しています。


 Amazon.comが毎年開催するバーゲンセール「Amazonプライムデー」では、大量のトラフィックがAmazonのWebサイトに押し寄せます。2018年7月に開催されたAmazonプライムデーでは、そのために一部のWebサイトで障害が発生し、アクセスが遅くなったことが報告されました

 この障害の原因は、Amazonが内部データベースをOracleからAWSのデータベースサービスである「Amazon Aurora PostgreSQL」に移行したことが原因だと、米ニュース専門放送局の「CNBC」が10月24日付で報道しています

photo CNBCの記事

 CNBCはAmazon.comの社内で作成された障害報告書を入手。そこには、OracleとPostgreSQLにおけるセーブポイントの違いが障害の原因だと記述されていると、次のように説明しています。

Savepoints are an important database tool for tracking and recovering individual transactions. On Prime Day, an excessive number of savepoints was created, and Amazon's Aurora software wasn't able to handle the pressure, slowing down the overall database performance, the report said.

(セーブポイントは、トランザクションの追跡や復旧のための重要なデータベースツールである。プライムデーのときにはセーブポイントが大量に作成されたことで、Amazon Aurora PostgreSQLはそのあまりの負荷にデータベースの処理全体が遅くなってしまったと、報告書に記述されている。)

 Amazonは2020年までに内部データベースの脱Oracle化を実現する、と報道されていますが、それに暗雲が立ちこめているという論調です。

 しかし、Amazon.com CTOのWerner Vogels氏は、このCNBCの報道を「くだらないミスリーディングな記事だ」と真っ向から否定しました。

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