ニュース
混雑緩和へ――韓国の空港、国内線の本人確認ゲートに富士通の手のひら静脈認証を導入
韓国の国内線全14空港に、富士通の手のひら静脈認証を活用した搭乗者確認システムが導入された。事前に手のひらの静脈と本人情報を登録することで、チェックイン後の搭乗者確認ゲートに手のひらをかざすだけで本人確認が可能になる。
Fujitsu Koreaと富士通は2019年3月27日、韓国空港が管轄する韓国国内線の全14空港に、手のひら静脈認証による本人確認システムを導入したと発表した。
韓国では、国内線を利用する際、満14歳以上の利用者は、チェックイン後の手荷物検査場のゲート通過前に搭乗者確認が必要なため、これまでは空港係員に国民IDカードを提示していた。しかし、韓国国内線全14空港では、年間の利用者が約3200万人に上り、空港係員による目視での搭乗者確認に時間がかかり、混雑を招くことが課題となっていた。また、国民IDカード不携帯の人は搭乗できず、顧客サービス低下の要因の一つになっていた。
関連記事
- チェックインから搭乗まで“顔パス”でウォークスルー 成田空港、顔認証活用の搭乗手続き「OneID」を開始、2020年から
成田空港は、2020年春から、NECの顔認証技術を用いた新しい搭乗手続き「OneID」を開始。チェックイン時に顔写真を登録すると、手荷物預け、保安検査、搭乗ゲートを顔認証のみで通過できる。当初は、第1ターミナル南ウイングと第2ターミナルで運用を開始する。 - 顔認証で乗り遅れ客の居場所を追跡 “搭乗遅れ”による航空機の遅延を防止――中部国際空港でデンソーらが実証
デンソーウェーブ、NECらは、乗客の乗り遅れによる航空機の遅延を防止する「航空機出発遅延抑制システム」を開発。顔認証データ、預け入れ荷物タグに装着された電子タグ、搭乗券、パスポートの情報をひも付けることで、未搭乗者や航空機から下ろす預け入れ荷物の捜索を効率化する。 - 米国際空港の顔認証ゲート、導入3日目に不法入国者を初逮捕
8月20日に顔認証ゲートを導入したワシントンのダレス国際空港で22日、システムがパスポートの写真とゲート撮影写真の不一致を確認し、初の不法入国者検出につながった。 - 空港案内から“手ぶらショッピング”まで 顔認証で顧客最適化――和歌山県白浜エリアでNECらが共同実証
和歌山県白浜エリアで、NECの顔認証技術を活用した「IoTおもてなしサービス実証」が始まる。利用客に合わせた案内表示、客室の自動解錠、商業施設のキャッシュレス決済などを“顔パス”で受けられるようにし、顧客満足度の向上や空港の安全・保安対策を検証する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.