デジタルトランスフォーメーションの本質と必要性「DXをデジタル技術でなく歴史観から捉えよ」：迷走する日本のデジタル改革（3/3 ページ）

デジタルトランスフォーメーション（DX）とは、一般に「ITを活用して社会や生活をより良いものにするもの」という意味である。しかし、今の日本企業が進めようとするDXはこの定義から懸け離れているようにも思える。グローバルで考えられているDXとどこが違うのか。

[西野弘，CeFIL]

真のデジタルトランスフォーメーションの必然性とは

　恐らく、多くの人が将来に対して大きな不安を感じていると思う。そして、冷静に今の世界の状況を考えればこのままでは明るい未来があるとも考えにくい。しかしながら、現在は目の前の目標や仕事に追われる日々が続いている。そして、知識や経験もある壮年層は、老後や今後の将来にしか関心を持っていないように思える。