さよならShockwave Player――Adobe Systemsが複数製品のセキュリティアップデートを公開
Adobe Systemsは、Adobe Flash PlayerやAdobe Acrobat Readerなど複数製品のセキュリティアップデートを公開した。またAdobe Shockwave Playerのサポートは同日の2019年4月9日で終了する。既にmacOS版は2017年3月で提供を終了しており、今回のWindows版でAdobe Shockwave Playerの提供は全て終了する。
Adobe Systemsは2019年4月9日(現地時間)、「Adobe Flash Player」「Adobe Acrobat」「Adobe Acrobat Reader」「Adobe Shockwave Player」などのセキュリティアップデートを公開し、多数の深刻な脆弱(ぜいじゃく)性を修正した。
Adobe Systemsのセキュリティ情報によるとAdobe Flash Playerは、Windows、macOS、Linux、Google Chrome OS向けのセキュリティアップデートで2件の脆弱性に対処した。このうち1件は任意のコード実行に利用される恐れがあり、緊急度は同社の3段階評価で最も高い「クリティカル」に指定。優先度はWindowsやmacOSで「2」、Linuxでは「3」に位置付けている。
Adobe AcrobatやAdobe Acrobat Readerのセキュリティアップデートは、WindowsとmacOSを対象として公開され、計21件の脆弱性が修正された。多数が「クリティカル」の緊急度に分類され、悪用されれば任意のコードを実行される可能性が指摘されている。優先度はWindows、macOSとも「2」となっている。
Adobe Shockwave Playerは、Windows向けのセキュリティアップデートで7件の脆弱性に対処した。いずれも緊急度は「クリティカル」、優先度は「2」に分類されている。
なお、Adobe Systemsはこの日をもってWindows向けAdobe Shockwave Playerの提供を終了する。既にmacOS版は2017年3月で終了しており、今回のWindows版の提供終了で、Adobe Shockwave Playerの提供は全て終了する。
Adobe Systemsはこの他にも、「Adobe Dreamweaver」「Adobe XD」「Adobe InDesign」「Adobe Experience Manager Forms」「Adobe Bridge CC」の各製品についてセキュリティ情報を公開し、ユーザーに対して最新版への更新を促している。
関連記事
- Adobe FlashやAcrobat/Readerのアップデート公開 事前に公表の脆弱性も
AcrobatとReaderの脆弱性のうち1件については、外部の研究者によって事前に公表され、コンセプト実証コードも公開されていた。 - Adobe、Photoshop CCの深刻な脆弱性を修正
WindowsとMac向けに公開されたPhotoshop CCのバージョン19.1.6と同18.1.6で、脆弱性が修正された。 - AcrobatとReaderの臨時アップデート公開、対策の抜け穴を再修正
12日のアップデートで行った対策について迂回できてしまう可能性が指摘されたため、その手口に対して対応を講じたという。 - “はんこを押す文化”もクラウド化――「Adobe Sign」日本でも本格展開へ
アドビシステムズが、電子サインソリューション「Adobe Sign」を日本でも本格展開する。最新バージョンのリリースに合わせ、国内での支援体制を整え、普及を後押しする。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.