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ARで大型原油タンカーの操船を支援 航行ルートや周囲の船をリアルタイム表示――商船三井、「AR航海情報表示システム」を導入
商船三井は、古野電気、商船三井テクノトレードと共同開発した「AR航海情報表示システム」を、同社グループの大型原油タンカー21隻に搭載する。AR技術を用いて、船橋カメラのリアルタイム映像に航海情報を重ねて表示し、航海中の見張りや操船を視覚的にサポートする。
商船三井は2019年4月22日、AR(拡張現実)技術を用いて、リアルタイム映像と航海情報を重ねて表示する「AR航海情報表示システム」を、同社グループで運航する大型原油タンカー(Very Large Crude Oil Carrier:VLCC)21隻に搭載すると発表した。航海中の乗組員の見張りや操船などを視覚的にサポートする。
「AR voyage information display system」(商船三井公式チャンネル / MOL Channel)
同システムは、古野電気、商船三井テクノトレードと共同開発したもの。古野電気の「電子海図表示装置(ECDIS) FMD3300シリーズ」と連携し、船橋(ブリッジ)に搭載したカメラからのリアルタイム映像に、自動船舶識別装置(AIS)やレーダー情報を統合して表示。計画航路と自船周囲で航行する他船や浅瀬などの情報をタブレット端末などのディスプレイ上に表示する。
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