3年で中小企業1000社に導入したい――MSのクラウドERP、導入支援団体が発足:「Microsoft Dynamics 365 Business Central」導入を支援(1/2 ページ)
中小企業向けにクラウドERP「Microsoft Dynamics 365 Business Central」導入を支援するコンソーシアムが立ち上がった。その理由と、「旧来のERP運用、導入の常識を打破する」という、その手法とは。
パシフィックビジネスコンサルティング(以下、PBC)、日本ビジネスシステムズ(以下、JBS)、日本マイクロソフトの3社は2019年6月5日、中小企業向けのクラウドERP製品「Microsoft Dynamics 365 Business Central」導入を支援するコンソーシアム「Cloud ERP Partners for SMB (以下、CEPS)」を設立した。2021年までの3年間で、年商50〜300億円規模の中堅中小企業、約1000への導入と、導入を補佐するコンサルタント1000人の育成を目指す。
「Microsoft Dynamics 365 Business Central」とは
Microsoft Dynamics 365 Business Central(以下、Business Central)は、Microsoftの中小企業向けクラウドERP製品。生産管理、財務、販売管理などの機能を備える。同社がこれまで手掛けてきた中小企業向けERP製品「Microsogt Dynamics NAV」「Navision」などの後継製品として、これまで196カ国で提供されている。
Microsoftのコーポレートバイスプレジデントを務める沼本(ぬもと)健氏は、「日本の中小企業の多くが、市場の変化に対応できるシステムの構築に課題を抱えている。ITに投資する余力もなく、レガシーなシステムを苦労しながら使っているケースも多いと思う。
Business Centralは、あらゆる業務プロセスを含んだ統合型のソリューションだ。日本ではまだそれほど認知度が高くないのが現状だが、(オンプレミス型に比べて)導入のハードルを下げたクラウドの形で提供でき、今後展開の余地があると考えている」と語る。
今回発足したCEPSは、PBSとJBSが主幹事を務め、日本マイクロソフトが事務局の役割を果たす。2019年6月5日の時点で、CEPSには全国から三井E&Sシステム技研(千葉県)、オプテージ(大阪府)、システム・グレイ(北海道)など、SIerやシステムの導入コンサルティング、保守などに携わる企業15社が既に参加を表明しているという。
一つの製品の導入に、なぜ全国規模で企業同士が協力し合うコンソーシアムが設立されることになったのか。PBCによれば、その背景には需要の高まりがあるようだ。
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