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「人員もノウハウも足りない」 森永乳業のIT担当者が語るAWS移行奮闘記

森永乳業のIT部門は「経営と事業に貢献するIT」を方針に掲げ、システムのクラウド化を推進している。ベンダーに丸投げしていたシステムを自分たちの手に取り戻すため奮闘する担当者に話を聞いた。

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 乳製品業界大手の森永乳業は、「ピノ」や「PARM」といったブランドを手掛け、約50ものWebサイトやECサイトなどを運営する。

 同社のIT部門は「経営と事業に貢献するIT」を方針に掲げ、システムのクラウド化を推進している。2018年には基幹システム基盤を「Amazon Web Services」(AWS)に移行している。この時、基幹システム基盤のAWS移行と同時に進めたのが、自社製品ブランドのWebサイトやECサイトの運用基盤のAWSへの移行だ。

 Webサイト運営基盤のAWS移行は「人員もノウハウも足りない」状態から始まったというが、現在の進捗(しんちょく)はどうなっているだろうか。森永乳業の担当者に聞いた。

森永乳業の基盤移行は「人員もノウハウも足りない」状態から始まった

 森永乳業のIT部門は、3つのチームで構成される。ネットワークやサーバ、セキュリティを担当する「基盤チーム」と基幹システムの保守やユーザーの要望に応じて機能追加や改修を担当する「アプリチーム」、ヘルプデスクの役割を担う「管理部門」だ。

 今回のAWSへの基盤移行プロジェクトは、主に基盤チームが担当している。2020年9月時点でメンバーは24人だ。基幹システムのサーバやセキュリティ全般、Webサイトの運用やRPA(Robotic Process Automation)といった新技術の導入など、さまざまな業務を担当する。


髙橋鉄平氏(情報システムセンター アシスタントマネージャ)

 基盤チームでWebサイトの運用や新技術の導入を担当する、森永乳業の髙橋鉄平氏(情報システムセンター アシスタントマネージャ)は、従来のWebサイト基盤について以下のように説明する。もともと同社は、WebサイトやECサイトを事業部門が運営してきたが、AWS移行プロジェクトをきっかけに、高橋氏ら基盤チームが運営を担うことになった。

 「事業部門から運用を巻き取ったWebサイトやECサイトは、それぞれ開発ベンダーが異なり運用基盤も異なっていた。人員もノウハウも足りないところから、どうやって効率的に運用するかを一から考える必要があった」

「リソースは当面増やせそうもない」 少人数で効率的にチームを回すための秘策

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