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国内パブリッククラウドサービス市場、コロナ禍での利用促進で拡大傾向――IDC
IDC Japanによると、2020年の国内パブリッククラウドサービス市場は、コロナ禍による企業のクラウド利用促進で拡大傾向にあり、2025年には2020年比2.4倍の約2.6兆円規模に成長する見通しだ。市場拡大の背景にあるネクストノーマル時代の企業のIT/クラウド戦略とは?
IDC Japan(以下、IDC)は2021年3月8日、2025年までの国内パブリッククラウドサービス市場の予測を発表した。
コロナ禍によるクラウド利用の促進で市場拡大、2025年の市場規模は?
2020年の国内パブリッククラウドサービス市場規模は、前年比19.5%増の1兆654億円となった。
また、2020〜2025年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は19.4%で推移し、2025年の市場規模は2020年比2.4倍の2兆5866億円になるとIDCは予測している。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大は、企業の経営戦略やIT投資に対する意識を変え、クラウド利用を促すものになったとIDCは指摘する。
同社がクラウドを利用中の国内企業を対象に2020年10月に実施した調査によると、IT/クラウド戦略においてはクラウドを優先的に検討する「クラウドファースト」を有する企業は65.5%となり、2019年10月調査の同58.5%から大きく増加した。
また、COVID-19の感染拡大の影響によって、42.3%の企業が「クラウドの利用促進」の重要度が高まったと回答している。
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