ニュース
日本企業はなぜ、データ活用でビジネス成果を出せないのか?――ガートナー調査
日本企業はデータ活用に対する意識や関心は高いものの、データ活用から十分なビジネス成果を得られていない現状が、ガートナーの調査で明らかになった。分析スキルやデータリテラシーの不足などが阻害要因になっているという。
ガートナー ジャパン(以下、ガートナー)は2021年6月10日、日本におけるデータ活用に関する調査結果を発表した。ほとんどの日本企業は、データ活用から十分なビジネス成果を得られていない現状が明らかになった。
ガートナーが2020年11月に実施した調査によると、回答者の60%超がデータ活用に対して課題意識を持っており、そのうち20%超が組織全体の課題(経営課題)として認識していた。
同調査ではデータ活用によるビジネス成果の獲得についても尋ねており、成果を「十分に得ている」もしくは「ある程度得ている」と回答した割合は、2018年以降3年間の推移を見ても一進一退で、大きな変化はなかった。
これらの結果から、日本企業のデータ活用に対する意識や関心は高いものの、データ活用よるビジネス成果の獲得は順調とはいえない状況が続いているとガートナーは分析している。
調査で分かった、データ活用の3大成功要因
関連記事
- 「データの越境移転」日本企業の6割が実施も戦略的な施策に至る組織はわずか
各地の事業で得られたデータを一元集約する企業は多いものの、その用途は限定的で「データ活用」には至っていない日本企業の姿が経済産業省の調査で明らかになった。データ活用の障壁とその打開策をどう見ているだろうか。 - ウチには何人いる? データとアナリティクスの活用に重要な12の人材とは
ガートナー ジャパンは、ITリーダーに向けて、ビジネスにおけるデータとアナリティクスの活用を推進する際に重視するべき12の役割を発表した。ビジネス成果の創出のため、各企業はこれらの役割の強化が必要だという。 - BIツール、国内企業の74%が導入するも、企業内個人への浸透は道半ば 利用頻度やデータリテラシーに課題――ガートナー調べ
国内企業の7割以上がBIツールを導入しているものの、企業内の個人では、利用の積極性や利用頻度に差がある他、一部のパワーユーザー以外はBIツールの利用ハードルが高いことも判明した。BIツールの導入や改善には、ユーザーの積極性やデータリテラシーなども考慮した環境整備が必要だという。 - 「アナリティクストランスレーター」の具体的役割と意義とは?
「データサイエンティストではないがビジネスのゴールならよく分かる」――。そんな人材がデータドリブンなビジネス環境で担う役割がアナリティクストランスレーターだという。SASが考える新たな人材とその役割を聞いた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.