ニュース
テクニカルサポート詐欺、日本人の3人に1人が遭遇 傾向と対策は――Microsoft調査:「特に注意すべき層」も判明
Microsoftのテクニカルサポート詐欺に関するグローバル調査によると、過去12カ月の詐欺遭遇率は、日本が29%で世界で最も低いものの、特に注意が必要な層もあることが分かった。
Microsoftは2021年7月26日、「テクニカルサポート詐欺」とその消費者への影響に関する「テクニカルサポート詐欺グローバル調査 2021」の結果を発表した。
ポップアップ表示などを利用してテクニカルサポートになりすました詐欺行為を働こうとする「オンラインを通じたテクニカルサポート詐欺」は世界中で横行しており、あらゆる年齢層の人々が狙われている。Microsoftには、毎月、全世界で約6500件のテクニカルサポート詐欺被害者からの報告が寄せられている(この数値は2020年の月当たり平均値1万3000件から減少しているという)。
そこでMicrosoftでは、テクニカルサポート詐欺の問題が世界的にどのように変化しているかを理解し、オンラインで安全に過ごす方法について消費者を支援する取り組みを強化するために、日本、オーストラリア、インド、シンガポールといったアジア太平洋(APAC)地域の4市場を含む16カ国を対象に今回の調査を実施した。同社は2018年と2016年にも同様の調査を実施している。
日本でも3人に1人が遭遇 「特に注意すべき層」は誰か
2021年の調査結果によると、過去12カ月に日本で詐欺行為を経験した消費者の割合は29%で、調査対象国16カ国の中で最も低い数値だった。この結果は、2018年の調査結果の36%から減少しており、世界平均の59%(2018年は64%)を30ポイントも下回った。
関連記事
- 大規模なビジネスメール詐欺のインフラを"破壊" Microsoftの研究者ら
Microsoftの研究者らが大規模なビジネスメール詐欺システムを見つけ出し、そのインフラを破壊した。巧みに秘匿されていたサイバー攻撃を見つけ出したMicrosoftは「包括的な防御戦略」の重要性を説いている。 - 日本のセキュリティ対策は遅れているのか? 「警察白書」で学ぶサイバー脅威の今
警察庁から2021年版の「警察白書」が公開されました。高度化したランサムウェアやテレワークを標的にしたメール詐欺などが近年では注目を集めていますが国家はこれらに対してどのような対策を講じているのでしょうか。 - 世界14カ国CISOの「リアルな声」 セキュリティ投資で日本企業特有の課題が判明
日本プルーフポイントは、世界14カ国のCISOを対象に実施したグローバル実態調査の結果を発表した。CISOが今後注目するサイバーセキュリティ脅威や企業内部のリスクの他、セキュリティ投資については日本特有の課題も明らかになった。 - Google検索で見つけたテンプレサイト、実はマルウェア配布サイト
怪しいリンクはクリックせず、リスクあるページを検索結果から除外してくれる検索エンジンを介してアクセスすることが、フィッシング詐欺対策の有効な手段とされてきた。だがその前提を覆す資料が公表された。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.