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サプライチェーンのデータは「関係各社で共有」が当たり前になる? クラウドが生む新常識:Supply Chain Dive
低価格で高機能を備えたクラウド製品が増え、スムーズにデータを共有できるようになり、サプライチェーン基盤のクラウド化が進んでいる。専門家がその先に予想する“新常識”とは。
クラウドは依然として流行語のままだ。そこには正当な理由がある。クラウドはあらゆるビジネス、特にサプライチェーン管理の仕組みを大きく変えようとしているのだ。
北米で物流やサプライチェーンの情報を扱う業界団体のMHIとコンサルティング企業のDeloitteは、年次調査レポート「2021 MHI Annual Industry Report―Innovation Driven Resilience」(イノベーション主導のレジリエンス)で、サプライチェーンのイノベーション向け投資について、全世界のサプライチェーンの専門家1000人以上を対象にした調査を実施した。
加速するサプライチェーン向けクラウド投資 その現状は
同レポートによれば「サプライチェーンの適応力を高めるために、クラウドやストレージへの投資をある程度(または大幅に)増やしている」と回答した割合は54%だった。
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