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公共交通の「密」を回避 AI使った混雑予測サービス、日立が開始:東京メトロが導入
日立は、列車やバスなどの乗客需要や混雑度合いを分析する公共交通事業者向け「人流予測情報提供サービス」を発表した。運行計画・管理や保守業務などに活用できる他、公共交通利用者の「密」を回避した快適な移動を支援し、顧客サービスの向上に貢献する。
日立製作所(以下、日立)は2022年1月26日、列車やバスなどの公共交通事業者向けに、乗客の流れを予測・シミュレーションして、混雑情報の分析結果を提供する「人流予測情報提供サービス」を開発したと発表。2022年1月27日から販売を開始する。
旅客案内や輸送計画、運行管理に――AIによる人流予測の仕組み
同サービスは、日立独自のAI(人工知能)やシミュレーション技術を活用し、交通事業者が保有する発着場所別の人数データや時刻表データを解析して列車の乗車人数を高精度に推定し、駅や列車の利用者数や利用者の移動時間などを出力、提供するサービス。列車ごとの混雑度合いを分析し、過去の混雑状況の再現や将来の予測ができる。
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