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ナイキは3倍に膨れた注文をどうさばいたか 物流大混乱で繰り出した力業「ソール・トレイン」のポイント:Supply Chain Dive
パンデミックの中、迎えたホリデーシーズン。e-コマースからの注文が3倍に増えたナイキは、急増した注文に対処するために何をしたのか――。物理、デジタル両面における奮闘に迫る。
靴とアパレルなどを製造販売するNikeは2022年1月19日、パンデミック以降、サプライチェーンの体系的な混乱の中で製品の流れと輸送の回復力を改善するためにとった一連の対策について概要を説明した。同社は鉄道の迅速な追跡と流通ネットワークの拡大についても話した。
Nikeは2021年8月、「Sole Train」と呼ばれるロサンゼルス〜メンフィス間の専用列車を確保した。これは米国最大のコンテナ港と同社のテネシー州にある施設とを直結する鉄道で、迅速な荷降ろしのため地元の運送業者とのパートナーシップとも連携する。
Nikeはまた米国とヨーロッパに地域流通センターを設置した。業界全体で労働力不足が続く中、仕分けと梱包を支援する「協働ロボット」1000台を追加投入した。
荷物の滞留を解消する「Sole Train」
NIKE COO(最高執行責任者)のアンドリュー・カンピオン氏はこのイニシアチブについて、「持続可能性を優先しながら、Nikeのより直接的でより速く正確な消費者に向けたサービスを強化するためにデジタルファーストのサプライチェーンを構築する」ための移行の一環であると述べた。
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