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米国金融システムで進むFinTechとの融合 地銀システムベンダーが示したモダンな戦略とは

FinTech市場をけん引する米国でも、従来からの金融機関は変革への岐路に立たされている。地銀向けにシステムを提供してきた企業が、新たにクラウドネイティブなテクノロジーに大規模な投資を表明した。

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 地方銀行(地銀)向けに決済テクノロジーサービスを提供するJack Henry & Associates(以降、Jack Henry)は、コミュニティーや地銀の顧客にサービスを販売する方法を一新する予定だ。サービスのバンドルを解除し、サードパーティーのサービスとともにパブリッククラウドで利用できるようにする。同社は2022年2月7日(現地時間)にプレスリリースを発表(注1)、その2日後に幹部がWebキャストで変更の詳細を説明した。


次世代テクノロジー戦略を発表するJack Henryのプレスリリース(出典:Jack HenryのWebサイト)

金融機関が示した「独自路線」のFinTech対応

Jack Henryのデビッド・フォスCEO
Jack Henryのデビッド・フォスCEO(Jack HenryのWebサイトで公開されているプロフィールによる)

 ミズーリ州モネットを拠点とする同社は、2年半前に「次世代のクラウドネイティブテクノロジー戦略」の開発に着手し、2022年後半に新しいサービスメニューを利用できるようにする予定だ。一部の顧客は既にベータテストに参加している。

 Jack Henryのデビッド・フォスCEOは同社のこの新しい戦略について「20年間で最大のテクノロジーアップデートだ」と語った。

 もともと米政府の方針として、消費者に提供するデジタルサービスを増やすよう金融期間に促してきたたため、銀行は今までも銀行の競合と目される小規模なFinTech企業とも提携してきた。だが、Jack Henryはそれらとは異なり、戦略の刷新によって、新興の金融テクノロジー企業が多数の新しいデジタル製品で金融サービス業界を騒がせている「オープンバンキング革命」に対応する(編集部注:同社はサードパーティーのFinTechとOpen APIを通じたエコシステムを構築する計画で「オープンなバンキングプラットフォーム」を構築することを目指している)。

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