特集
「SaaSによる業務効率化」が部門横断業務を複雑にするジレンマをどう解消するか 2社の事例(2/2 ページ)
「Slack」をさまざまなSaaS連携の「窓口」にしたり、バックオフィス業務を自動実行できるようにしたりと、SaaS活用企業にとってSaaS連携を得意とするiPaaSは、使いどころが多い。さまざまな業種での活用例を見ていく。
大成建設のアジャイル開発プロジェクトのコミュニケーションを支える
大成建設は2003年から建設業界向けクラウドサービス「建設サイトシリーズ」(MCデータプラス)を利用してさまざまなサービスを展開しており、現在、利用企業は約7000社、ユーザー数は約6万9000人(2020年3月末)という大規模なBtoB系のプラットフォームに成長している。
大成建設の田辺要平氏(建築本部 企画戦略部 企画室 ICT業務改革推進担当 チームリーダー)は、このサービスと連携しつつ、大成建設が独自に協力会社向けのポータルを通して各種のサービスを提供しようと、2019年8月に「Xgrab」プロジェクトを発足させた。
同プロジェクトは「Microsoft Azure」上で同社自身がシステムを構築、運営することが基本コンセプトに据えられた。同社にとって、本格的なIaaS/PaaSは始めての経験だったという。
新しいシステム構築の手法を取り入れるため、外部の優れたアーキテクトと技術者を加え、従来型の情報部門を率いる形でプロジェクトチームが活動することになった。
マイクロサービス化を前提にアジャイル手法も取り込む
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