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SORACOMにIoT用「衛星メッセージングサービス」登場 検証希望者を募集開始
ソラコムは、IoTプラットフォーム「SORACOM」の新サービスとして、人工衛星を利用したメッセージングサービス「衛星メッセージングサービス」のプレビューを公開した。海上や未開発エリアなど、セルラー通信でカバーできないエリアでの通信が可能になる。
ソラコムは2022年7月6日、人工衛星を利用したIoT(モノのインターネット)用のデータ通信サービス「衛星メッセージングサービス」のプレビュー公開を開始し、利用希望者の受付を開始した。
これまでの衛星通信サービスとの違いは?
同社が提供するIoTプラットフォーム「SORACOM」は、これまでIoT用の通信サービスとしてLTEや5G、LTE-Mなどのセルラー通信や、SigfoxをはじめとしたLPWA(Low Power Wide Area)のデータ通信サービスを提供してきた。2021年から有線LANやWi-Fiを統合し、SORACOMとの連携が可能になった。
セルラー通信は人が行き来する場所を広範囲にカバーする一方、地球全体から見ると利用できるエリアは10%程度(注1)ともいわれている。
ソラコムは、衛星メッセージサービスについてIoTシステムでの用途を想定している。広大な農場でのスマート農業やかんがいシステム、地球の7割を覆う海や砂漠といった遠隔地で実施するアセットトラッキングなど、データ通信量が少量かつ屋外での利用を見込む。
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