ニュース
AWSがモダンなデータ分析環境に本腰 主要サービスをサーバレス提供
「ハイパースケーラー」として世界的にも高いシェアを誇るAWSが、モダンデータ分析環境の提供に本気を出す。主要なサービスをサーバレスで提供し、スケーラブルなデータ分析環境をオンデマンドで利用できるようになる見込みだ。
Amazon Web Serviceは2022年7月12日(現地時間)、3つの新しいデータ分析関連サービスを発表した。いずれもサーバレス型で提供する。
新たに提供を開始するのはサーバレス型のビッグデータ分析サービス「Amazon EMR Serverless」、サーバレス型のストリームデータ処理サービス「Amazon MSK Serverless」、サーバレス型のデータウェアハウスサービス「Amazon Redshift Serverless」の3つだ。AWSはこの3つとフロントエンド側のBIサービスなどを組み合わせることで「モダンなデータ分析基盤」を提供するとしている。
AWSが提供するモダンなデータ分析技術スタック
ここのところ、クラウド型のデータ分析基盤や周辺技術を提供するITベンダーの一部で「モダンデータスタック」(Modern Data Stack)を提唱する動きがある。詳細な定義はないものの、「最新のデータスタックがクラウドでホストされ、ユーザーによる技術的な設定がほとんど必要ないこと」を特徴としており、「導入や利用に当たっての技術ハードルが低く、データ接続や処理に工数を割かずに使えること」が条件とされる。
モダンでクラウドネイティブなデータ分析環境を求めるトレンドに対して、クラウドテクノロジーの提供で業界をリードしてきたAWSが示した回答と見てもよいだろう。
併せて読みたい関連記事
関連記事
- モダンデータスタック(Modern Data Stack)とは? データ統合の新しいトレンド
データ統合の分野でMDS(Modern Data Stack)というキーワードが注目を集めています。今までの技術とどんな違いがあるのでしょうか。 - 「ニアリアルタイム」データを全従業員で回すためにデータ基盤エンジニアは何をすべきか
11年連続2桁成長を維持する間接材通販大手のモノタロウ。事業成長を継続できる秘密は、繰り返し改善と改良続けてきたデータ基盤の強さと、それを使いこなす体制整備の優秀さにあったようだ。同社のデータ基盤が今まで何をしてきたかを「中の人」に解説してもらった。 - キンドリルとGoogle Cloudがタッグ、GCPの活用でデータドリブン経営への変革を支援
キンドリルとGoogle Cloudは、企業のDX支援でパートナーシップを締結した。GCPのデータ、分析、AIソリューションなどを活用し、顧客企業の高度かつデータドリブンで持続可能なビジネスへの転換を支援する。 - デジタル人材不足を解決できるか? 「日本リスキリングコンソーシアム」参加の7団体スピーチから見えたもの
日本におけるデジタル人材不足が指摘されて久しい。2022年6月に発足した「日本リスキリングコンソーシアム」は官民共同でデジタル人材育成を推進する取り組みだ。「トレーニングプログラムの提供から就業支援まで」の包括的支援を強調する同コンソーシアムはデジタル人材不足の解決策を提示できるだろうか。 - DXへデータドリブン戦略を策定、日本オラクルがスタートアップサービスを発表
日本オラクルは「Data Driven Digital Transformationスタートアップ・サービス」の提供を開始した。業務とITのコラボレーションの実現や、ビジネスプロセスの改善によるITの有効活用といったDXに関する課題を解決する。 - 三菱重工の生産現場でGoogle Cloudの業種別データソリューションはどう使われているか
データ基盤やAIを強みとするGoogle CloudはData Cloudに加え、データ分析のための統合AIプラットフォームを展開し、それを基に産業別の提案を強化する。民間航空機の生産工程を担う三菱重工の取り組みを聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.