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戸田建設が人事制度改革へ 入社後10年で作業所長に登用する人材育成の方法は
戸田建設が新人事制度を導入する。クラウド型人事ソリューション「SAP SuccessFactors」を導入して、従業員のスキルや評価を標準化、共通化して能力を生かす体制を目指す。
戸田建設は2020年5月からクラウド型人事ソリューション「SAP SuccessFactors」を導入し、目標、評価管理システムや人材プロファイル、後継者管理システムを利用している。導入に当たっては、オデッセイが開発した導入テンプレート「Ulysses」を活用した。
「従業員の適性を把握するのは上長だけ」の状況をいかに打破したか
戸田建設は建築、土木を中心に都市開発や不動産管理、浮体式洋上風力発電設備建設などの事業を展開する準大手ゼネコンだ。同社は、入社後10年間で作業所長を務めるのに十分とされる資格を取得するよう従業員に求めており、同社人事部は、全国に分散する従業員を対象に資格取得に向けた支援策を実施している。
同社は2024年度までの中期経営計画で、人材開発や人事制度刷新などの施策によって従業員の人材価値と組織力の最大化を目指す。しかし、同社がこれまで利用していた目標、評価管理システムは経営方針と各従業員の業務を関連付けることが難しく、人材戦略を推進する上で課題となっていた。
約4000人いる従業員は建築、土木の技術系と営業、スタッフ部門で構成され、営業に適性があると見られた技術系従業員が営業部に異動することもあるなど、職種がクロスオーバーしている。その中で、従業員の適性を把握するのは各上長だけで、情報が共有されていない状況にあった。
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