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「ERPを導入しても人事管理業務が改善しない」の声に解決策はあるか
パーソルP&Tは、「人事業務におけるERPシステム導入企業の実態調査」の結果を発表した。ERPシステムの導入によって人事業務の「課題を解決できた」との回答が約半数に上る一方で、課題を解消できない企業もあることが分かった。課題が解決しないのはなぜか。
人材サービスを手掛けるパーソルプロセス&テクノロジー(パーソルP&T)は2022年8月4日、「人事業務におけるERPシステム導入企業の実態調査」の結果を発表した。同調査は、ERP(Enterprise Resources Planning)システムを導入して実際に利用する企業の従業員300人を対象に実施した。
なお、ERPシステムは企業資源計画を意味しており、必ずしも人事管理機能に特化したものではないが、同調査はERPシステムのうち「人事管理機能」や「人事モジュール」と呼ばれる人的リソース管理機能を「人事ERP」と表現する。以降、本稿もそれらを便宜上「人事ERP」と表記する。
人事ERPシステムで解決できなかった課題 その理由と対策も調査
同調査によると、人事ERPシステムの導入によって申請業務の電子化や労務業務の効率化などが達成された一方で、解決できない課題が残っていることが分かった。同調査は課題を解決できない理由と、残った課題への対策も尋ねている。
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