UCCがサプライチェーン基盤に「Oracle Fusion Cloud Applications Suite」を採用 なぜ?
UCCホールディングスは「Oracle Fusion Cloud Applications Suite」を採用した。その目的とは。
日本オラクルは2023年4月13日、UCCホールディングス(以下、UCC)が「Oracle Fusion Cloud Applications Suite」を採用したと発表した。UCCは需給や製造、在庫、出荷などのサプライチェーンデータの一元化と可視化に活用する。
Oracle Fusion Cloud Applications Suiteの採用に至った理由
UCCはコーヒーに関わる全てのバリューチェーンを垂直統合し、世界で事業を展開している。その中で、ここ数年は大きく変化した事業環境への対応とアプリケーションごとに散在したデータに起因する需給計画や在庫管理への影響が課題となっていた。こうした課題を解決するために同社はOracle Fusion Cloud Applications Suiteの導入を決めた。
選定に当たって、SaaSの持つ標準プロセスを活用する標準化領域と戦略的な差別化領域を単一のクラウド基盤で構築できる点に加え、業務領域や拠点ごとに柔軟にシステムを導入・拡張できる点、ビジネスプロセス全体を横断して業務を連携させデータを一元化できる点を評価した。
UCCが今回導入したOracle Fusion Cloud Applications Suiteには「Oracle Fusion Cloud Enterprise Resource Planning」(ERP)と、その製品群である「Oracle Fusion Cloud Enterprise Performance Management」(EPM)、「Oracle Fusion Cloud Supply Chain & Manufacturing」(SCM)が含まれる。
UCCホールディングスで執行役員・CISO(グループ最高情報セキュリティ責任者)を務める黒澤俊夫氏は「当社はコーヒーに関わる全てのバリューチェーンを世界展開しており、メーカー機能や製品ブランドをさらに強化している。経営とサプライチェーンデータをクラウドで一元管理できるソリューションとしてOracle Fusion Cloud Applications Suiteを採用した。基本的な製品力の高さに加えて『Oracle Cloud Infrastructure』(OCI)などの統合基盤とクラウドおよびオンプレミスで稼働している既存システムとのシームレスな連携、ERPの世界展開、国内外の工場再編成などに対応できる柔軟性を評価した」とコメントしている。
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