日本IBMが発表したDUP 企業のデータ活用をどう変える?
日本IBMは「IBM Consulting Data Utilization Platform for Financial Services」(DUP)の提供を開始した。データ活用に必要な一連の機能群を包括的に提供するSaaS型のデータ活用プラットフォームで、データ活用をさらに推進するという。
日本アイ・ビー・エム(以下、日本IBM)は2023年6月7日、「IBM Consulting Data Utilization Platform for Financial Services」(DUP)の提供を開始すると発表した。
日本IBMが発表したDUPは何ができる?
日本IBMの発表によれば、DUPは金融DXに向けた包括的システムアーキテクチャ「オープン・ソーシング戦略フレームワーク」と、同社が2022年11月に発表した「金融次世代勘定系ソリューション戦略」のデータ活用サービスを支え、データ分析基盤とコミュニティーを提供するものだ。企業の経営に関する課題や顧客の行動を分析に加え、成約につながりやすいアプローチを予測する「EBM」(イベントベーストマーケティング)の活用など、金融機関のデータ活用を包括的に支援する。
DUPは実績のある分析モデルとそのモデルを実行するために必要なデータ処理プロセスを備えたデータ分析基盤を提供する。
日本IBMによれば、ある顧客との実証実験ではDUPを導入したことで導入前より特定の商品での成約顧客の獲得力が推定約1.5〜2.0倍に向上したという。日本IBMはDUPのユーザーコミュニティーを創設して「参加者同士でデータ活用のナレッジ共有」「IBMのデータサイティストやコンサルタントのスキル共有」などを促進し、ユーザーのデータ活用の継続や高度化を推進するとしている。
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