IBMとAdobeがパートナーシップ拡大 顧客の生成AI活用を支援
IBMとAdobeはパートナーシップを拡大し、生成AIサービス「Adobe Sensei GenAI」や「Adobe Firefly」の導入を通じて、顧客のデザインやクリエイティブプロジェクト全体の生産性向上を図る。
IBMは2023年6月19日(現地時間)、Adobeとのパートナーシップを拡大すると発表した。生成AI(人工知能)サービス「Adobe Sensei GenAI」や「Adobe Firefly」(現在はβ版のみ提供)の導入を通じて、Adobe製品群におけるコンテンツサプライチェーンの推進を支援する。
IBMとAdobeがパートナーシップ拡大 顧客の生成AI活用を支援
IBMのコンサルティング部門はこれまで培ってきたAIの知見を基に、複雑な生成AIを使いこなすために新たなAdobeのコンサルティングサービス群を発表した。
AdobeのコンテンツサプライチェーンソリューションとIBMのコンサルティングサービスを組み合わせ、顧客のデザインやクリエイティブプロジェクト全体で、コラボレーションの促進や創造性の最適化、スピードアップ、タスクの自動化、関係者の可視性の強化を実現する統合コンテンツサプライチェーンエコシステムの構築を支援する。
Adobeの顧客企業は、画像やテキスト効果の生成に焦点を当てた生成AIサービスAdobe Fireflyや、Adobeアプリケーションに組み込まれ、マーケティングワークフローを簡素化して生産性向上につなげる生成AIサービスAdobe Sensei GenAIを自社のビジネスに効果的に導入できるようになる。
IBMコンサルティングは2023年6月2日(現地時間)には、AIの専門家を抱えた「Center of Excellence (CoE) for Generative AI」を設立している。同センターは、生成AIに特化した専門知識を持つ1000人以上のコンサルタントを有し、AdobeやIBM、その他のエコシステムパートナーのテクノロジーを含むエンタープライズ向けAIによって、顧客のビジネス変革を支援するという。
IBMコンサルティングのマット・キャンディ氏(IBM iXカスタマー&エクスペリエンス・トランスフォーメーション担当 グローバル・マネージング・パートナー)は「Adobeとの戦略的パートナーシップを拡大することで、適切なガードレールを確立しつつ、マーケティング担当者がAIを活用したエクスペリエンスをより効果的にデザインできるよう支援する」と語った。
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