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オンライン決済を推進するStarbucksで一時“現金のみ”の支払いに 問われる完全キャッシュレス化のリスクPayments Dive

Starbucksの各店舗でキャッシュレス決済ができない悲劇が起きた。同社が露呈したキャッシュレス化のリスクとは。

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 米シアトルに本社を置くStarbucksは2023年6月26日、各店舗でクレジットカードやデビットカード、その他の非接触型決済が利用できなくなったと発表した。同社の広報担当者は、エラーがいつまで続いたかについて明言を避けた。

週末から始まったストライキの中で起きたシステムダウン

 広報担当者は「同日未明に一部の顧客が一時的にクレジットカードでの支払いができなくなったが、現在全ての機能は復旧している」と電子メールで述べた。

 米ニュージャージー州チェリーヒルにあるStarbucksの正面ドアには「全社的な技術的問題を受け、当店では『Starbucks App』または現金の支払いのみを受け付けている」という貼り紙があった。同社は世界中に約3万6000店舗を展開している。

 現金を持っていなかったり同社のアプリユーザーでなかった場合、Starbucksで“ラテ”を飲もうとした人は追い返されたかもしれない。それはラテに必要なシロップ不足でもバリスタのストライキでもなく、カードで支払おうとしたからだ。

 同社は技術的な不具合の原因について、詳しい説明を避けている。

 労働組合の「Starbucks Workers United」によれば(注1)、2023年6月の第4週の週末から始まった従業員によるストライキが米国内の150店舗以上に影響を及ぼすと予想される中で、今回のシステムダウンが起きた。

 報道各社によると、Starbucksは近年、自社アプリでの支払いなどキャッシュレスの選択肢を広げているが(注2)、各店舗の方針もあり、全社的な完全なキャッシュレス化には至っていない(注3)。

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