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AIを作る、使う人たちへ 生成AI普及で変わった「AI事業者ガイドライン」を読もう(1/2 ページ)

経済産業省と総務省が「AI事業者ガイドライン」を公表した。生成AI普及前のガイドラインをアップデートし、AI開発者、サービス提供者、利用者向けに重視すべきことを説明している。

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 経済産業省と総務省は2024年4月19日、「AI事業者ガイドライン(第1.0版)」を取りまとめた。2022年以前に成立した既存のガイドラインをアップデートし統合したもので、AIに関する基礎知識からAI開発者、提供者、利用者向けの留意点までをまとめている。

「AIの民主化」でリスク増大

 同ガイドラインは、AIの安全安心な活用が促進されるようAIガバナンスの統一的な指針を示すことを目的としている。類似のガイドラインは2017年の「AI開発ガイドライン」、2019年の「AI利活用ガイドライン」、2022年の「AI原則実践のためのガバナンスガイドライン」がある。

 いずれもOpenAIのAIチャットbot「ChatGPT」や画像生成AI「Stable Diffusion」が一般開放される前に策定されている。

 AI事業者ガイドラインでは、これらの生成AIなどが登場したことで「AIの民主化」が起こっており、多くの人がAIを容易に活用できるようになった一方でリスクも増大。特に生成AIは知的財産権の侵害やディープフェイクなどの新たな社会的リスクが登場しているとの見方を示している。

作る人も使う人も 全ての事業者が重視すべきこと

 同ガイドラインではAIに関係する事業者に共通の指針と、AIモデルの構築を担うAI開発者、AIを製品やサービスとして提供するAI提供者、AIをビジネスに活用するAI利用者それぞれ向けの指針を定めている。共通の指針には以下の項目が重要事項として含まれる。

  • 人間中心であること
  • 安全であること
  • 公平であること
  • プライバシーを保護すること
  • セキュリティを確保すること
  • 透明性があること
  • 説明責任を果たすこと
  • AIに関する教育を行うこと
  • 公正競争を確保すること
  • イノベーションを促進すること
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