Eviden、国内市場向けにIDaaS「Evidian Orbion」を提供開始 生成AI機能も搭載
Evidenは国内市場向けにIDaaS製品「Evidian Orbion」の提供を開始した。Evidian Orbionは、これまで導入に負担がかかりがちだったIDガバナンス管理(IGA)機能をクラウドサービスで提供する。この他、生成AI機能も搭載しているという。
アイデンティティーアクセス管理(IAM)製品ベンダーのEvidenは2025年3月11日、EVIDIAN-BULL JAPANを通じ、国内市場向けにIDaaS(Identity as a Service)製品「Evidian Orbion」の提供を開始した。
Evidian Orbionは、ハイブリッド環境向けにIDガバナンス管理(IGA)やアイデンティティーアクセス管理、特権アクセス管理といった複数の機能を単一のサービスソリューションとして提供する。
生成AI機能を搭載したIAM・IGA製品をクラウドで提供
Evidenはこれまで、より柔軟性が高いカスタマイズを希望する顧客に対してオンプレミス型のIAM製品やIGA製品を提供してきた。一方で最近のクラウドの需要増加に応じて、アセットを持たずによりスピーディーにIAM・IGA製品を導入したいというニーズが高まってきたのを受け、今回のEvidian Orbionの提供に至ったとしている。
Evidian Orbionは、シングルサインオン(SSO)や多要素認証(MFA)といったアクセス管理機能を備えた「Access」、これに従業員のアイデンティティー管理から破棄までの一連のライフサイクルを適切に運用するガバナンス機能を追加した「Access & Governance」という2つのバージョンで提供される。
特にAccess & Governanceは、多数の従業員数を抱え、IDのライフサイクル管理に負担を感じているエンタープライズ向けのバージョンだ。ユーザーが所属している組織に基づいて適切なロールが設定されるモデルを採用している。そのためパーミッション権限を付与する際にも、管理すべきロール数が少なく持続的なID管理運用を実現できる。
Evidenのデイヴィッド・ルポリニ氏(Director of IAM Cybersecurity Products & General Manager of Evidian)は「ここ数年で日本企業のID管理の考え方は大きくシフトしている。MFAなどで単にアクセス管理を実現するだけでなく、認可を制御するための統制機能へのニーズが大企業を中心に高まっている」と話す。
この他、Evidian Orbionはシステム管理者向けに、アクセス管理やガバナンスを効かせる際の取り組みを支援する生成AI機能「Orbion Assistant」も備わっている。これは管理者向けのポータルサイトから実施できる操作を、自然言語で生成AIチャットbotに入力すると、代わりに実行してもらえるというものだ。なお、Evidian OrbionのUIを含めて同機能も日本語にも対応している。
「Evidian Orbionの操作に慣れていない人でもOrbion Assistantを使えば、新しく入社した従業員に以前からいる従業員と同様の権限を与えたり、特定の権限を持つ人にのみ適用されるルールをつくったりといったよくある操作を自然言語で実現できる」(ルポリニ氏)
Orbion Assistantで実行する操作は最終的には管理者の承認が必要になる他、入力内容が既に設定されているルールと競合した場合はリジェクトするなど、セーフティー機能も備わっているため安心して利用できる。
EVIDIAN-BULL JAPANは今後、金融や通信といったよりセキュアなID管理を求められる業界だけでなく、広い業態でEvidian Orbionのユースケースを拡大するとしている。
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