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MSとGoogleが大企業向けAI市場を席巻しているワケ GartnerがAI業界のリーディングカンパニーを発表CIO Dive

GartnerがAI業界レポートを公開。AIによるコスト増やROIの壁という課題も露呈する中、2026年の覇権を握るのは誰か。

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CIO Dive

「CIO Dive」について

「CIO Dive」は米国のビジネスパーソン向けWebメディア「Industry Dive」の一媒体です。「CIO Dive」が発信する情報からITmedia エンタープライズの専門記者が厳選した記事を「Industry Dive」の許可を得て翻訳・転載しています。

筆者紹介:マッケンジー・ホランド(Makenzie Holland)(「CIO Dive」シニアニュースライター)

2015年に米国インディアナ州立大学ブルーミントン校でジャーナリズムの学士号を取得。米連邦政府の技術政策担当記者、『Wilmington StarNews』記者、『Wabash Plain Dealer』記者(犯罪・教育担当)を経て現職。

 Gartnerが2025年12月17日(現地時間、以下同)に公開したレポートによると(注1)、Microsoftは広範なパートナーシップとプラットフォームエコシステムを背景に、企業における全社的なAI活用の分野で優位に立っているという。一方、Googleは統合された技術スタックと、企業における大規模導入を支援する体制により、大企業向けのAIエージェントの分野で注目の企業となっているようだ。同調査で、AIに関連する約30の分野におけるリーディングカンパニーを明らかになった。

主要分野におけるリーディングカンパニー

 Gartnerは、データおよびインフラストラクチャ、モデルおよびAIエージェント、業界別AI、ソリューション、サイバーセキュリティの分野で今後の注目企業を挙げている。Gartnerのアンソニー・ブラッドリー氏(グループ・バイスプレジデント)によると、技術力や導入実績、顧客基盤、ビジネスモデル、パートナーシップ、それらを取り巻くエコシステムを基準にリーディングカンパニーを選出したという。

 サイバーセキュリティ分野ではAIセキュリティプラットフォームを提供する企業が評価対象となり、Palo Alto Networksが最も注目される企業に選出された(注2)。また、大規模言語モデル(LLM)の分野では、モデル開発における革新性が評価されて、OpenAIがリーダーに選出された。

 MicrosoftやGoogleを含むテクノロジー分野の大手企業は、AIインフラの拡充や既存製品に対するエージェント機能の追加、企業への導入支援のために数十億ドルを投じてきた。それにもかかわらず、2025年の終わりが近づきつつある現在においても、AIの価値を十分に引き出すことは依然として企業の課題となっている。

 ITサービス企業であるRimini Streetが公開した直近のレポートによると(注3)、2026年が近づく中、CIO(最高情報責任者)は引き続きAI導入を優先事項として挙げているようだ。一方、経営陣は今後6年間において、AIへの投資によるリターンが半分に達することはないと見込んでいるという。経営陣が今後1〜2年に想定している投資回収率はわずか27%程度だ。

 同調査において、企業の約3分の2は「生成AI導入の試験段階から前に進めず、ツールを本番環境に移行することに苦戦している」と回答した(注4)。さらに、データ管理プラットフォームを提供するInformaticaの調査では(注5)、回答者の約97%が、ビジネスにおいて生成AIの価値を示すことに苦戦しているという実態が明らかになった。

 ハイパースケーラーが既存製品にAI機能を追加すると、企業はコストの増加に直面する。Microsoftは2025年12月の初めに、AIの活用拡大を目的として、法人向けの「Microsoft 365」の製品群のサブスクリプション価格を2026年7月1日から引き上げると発表した(注6)。同様にSalesforceも、顧客がAIツールにより容易にアクセスできるようにするために、「Agentforce」や「Slack」を含む自社製品の価格を引き上げる方針を示している。

 IDCでAIの収益化や価格戦略、ビジネスモデルの分野を担当するティファニー・マコーミック氏(リサーチディレクター)は、『CIO Dive』に対する電子メールの中で次のように述べた。

 「大企業向けのあらゆる製品にAIが組み込まれていく中で価格上昇が起こると予想しているが、それは透明性があり、測定可能なビジネス価値に見合うものでなければならない」

 Gartnerによると、大企業向けのアプリケーションやインフラの全体において強い存在感を示すMicrosoftのような企業は、フロントエンドおよびバックエンドの業務フロー全体にAIを統合しやすいという。

 同様に、Gartnerによる評価では、大企業向けのAIエージェントの提供力と、基盤となるAI技術の面で、Googleもプラットフォーム分野で他社をリードしているという。ただし、特定の業務課題を解決できる専門的なAIエージェントを構築するための追加の取り組みはまだ進められていない(注7)。そのため、他社が主導的な立場になる余地は残されているようだ。

 Gartnerは次のように指摘した。

 「現在、エンタープライズ向けのAI分野でMicrosoftとGoogleがトップに位置している。しかし、Amazon Web Services(AWS)もリーディングカンパニーの座を争う企業であり、立場が入れ替わる可能性は十分にある」

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