「冷風扇」おすすめ4選 自然で優しい涼風、エアコンが苦手な人にも【2020年最新版】
自然で涼しい風を得られる「冷風扇」。エアコンなどとは別の原理で冷風を得る家電で、エアコンの風が苦手な人にも向いています。シンプルな構造で涼しい風を得られる一方、デメリットも。冷風扇の選び方と、おすすめ機種を紹介します。
暑い季節、“扇風機よりちょっと涼しい風”を手軽に得られるのが「冷風扇」です。自然な冷風を送ってくれるので、エアコンは苦手という高齢者や子どもにも向いています。
ただし、冷風扇ならではの注意したいポイントもあります。ここでは、冷風扇のメリットとデメリット、選び方やおすすめ機種を紹介していきます。
冷風扇のメリットは自然な冷風 デメリットは?
「冷風扇」は、水が蒸発する際に熱(気化熱)を奪うことを利用し、冷風を送り出す家電です。肌に付いた水が蒸発する時にスーッと冷たく感じたり、夏の暑い日に打ち水をすると涼しくなったりすることと同じ原理です。
冷風扇は本体に水を入れて使います。水でぬれたフィルター表面の水が蒸発する際に冷やされた空気をファンで送風する──というのが基本的な構造です。シンプルな分、消費電力は50W程度と、エアコンなどと比べ大幅に省エネになっています。
冷風扇の風は扇風機より少し涼しく、エアコンなどの冷風が苦手な人には優しく感じられるのが特徴です。エアコンのように据え置きにする必要がないため、住宅内で涼みたい場所に移動して使えるメリットもあります。
同様に移動できる冷房家電として「スポットクーラー」がありますが、スポットクーラーは一般のエアコンと同様、「熱交換」という仕組みを使って冷風を出す仕組み。冷風扇とは全く異なるものですので、注意しましょう。
エアコンより優しく感じる冷風を出す冷風扇ですが、逆に言えばエアコンのように強力な冷たい風を出すことはできないため、暑がりな人には物足りなく感じるかもしれません。また、エアコンと異なり、部屋全体を冷やすこともできません。
水の蒸発を利用しているということは頭に入れておきたいポイント。湿気で蒸し暑い室内で閉め切って使うと、かえって湿度が上昇して暑く感じるかもしれません。また、本体内の水はどんどん蒸発していきますので、水がなくなれば補充する手間もかかります。機器やフィルターのカビにも気をつけたいところです。
冷風扇を選ぶポイント
一般の冷風扇は本体の高さが70~100cm程度。ルーバーをリモコンや自動で動かし、風向きを上下や左右に振り向けてくれるものが便利です。就寝時に使いたいなら、タイマーもあるとよいでしょう。
水を入れるタンク(着脱式のものが多い)の容量もチェック。よく使うなら容量の多いほうが水を補充する手間が省けます。保冷剤が付属するものなら、冷凍してセットすればより冷たい風が得られます。
本体の重さは5~11kg程度ですが、タンクに水を入れると重くなります。移動して使うなら、キャスターが付いているものが楽でしょう。
ヒーターによる温風機能が付いたものなら、冬でも暖房器具として利用できます。温風と同時に加湿できるものもあります。
コンパクトな冷風扇……使える?
冷風扇では、高さ20cm以下程度のコンパクトなものが登場しており、Amazonなどでは同じようなキューブ型デザインの製品が多数販売されています。電源はUSB端子からとることができ(バッテリー内蔵型もある)、価格は数千円からと求めやすいのも特徴です。
こうした冷風扇の1つを購入して使用してみました。本体は背面に電動ファンがあり、着脱可能な紙製のフィルターが収まったシンプルな構造。底面に直接水を注ぎ、フィルターをぬらしてスイッチをオン。確かにひんやりとした風は出ます。暑い時期は「全くないよりはマシ」という程度の効果は得られそうです。
ただ、ファンの音が少々気になる上、冷風は基本的に近距離かつピンポイントの1人分のみ。上下の手動ルーバーはあるものの(首振り機能付きの製品もある)、本体を傾けるなどして風向きを大きく調節すると水がこぼれる可能性もあります。例えば机の上などに置いたとして、風を当てたい場所にうまく向けられるならよいのですが、そうでなければ設置の仕方を工夫する必要がありそうです(保冷剤を使うタイプなら水こぼれをあまり気にせず使えるかもしれません)。
冷風扇:おすすめモデルはコレ!
山善「冷風扇」
扇風機などの家電や日用品で知られる山善の冷風扇です。このモデル(「FCR-BWG40」)は左右自動首振り(合計50度)や5段階の風量切り替え機能を持つ大風量タイプ。部屋の温度に応じて風量を自動調整します。タンクは容量2.5Lの着脱式で、二重構造としたことで外気の影響を受けにくく、結露しにくくなっています。
サイズは33.5(幅)×33.5(奥行き)×103(高さ)cm、本体重量は約5.6kg。消費電力は35/42W(50/60Hz)。
アイリスオーヤマ「冷風扇マイコン式」
家電にも積極的なアイリスオーヤマの冷風扇です。4段階の風量切り替え、タイマー、左右に風を吹かせるオートルーバー(左右70度、上下は手動)、リモコンを備えています。タンク容量は約5.5Lと大型。冷風を強める冷却パック(保冷剤)が付属します。移動に便利なキャスター付きです。
サイズは約29.8(幅)×28.2(奥行き)×75.2(高さ)cm、本体重量は約7.9kg。消費電力は50/55W(50/60Hz)。
テクノス「リモコン冷風扇風機」
扇風機や冬用家電を販売するテクノス(株式会社千住)の冷風扇です。スリムなこのモデル(「TCW-010」)は左右に風を吹かせるスウィングルーバーや3段階の風量切り替え、タイマー、リモコンを備えています。着脱式のタンク容量は3.8L。保冷剤、キャスターも付属します。
サイズは230(幅)×305(奥行き)×670(高さ)ミリ、本体重量は5.5kg。消費電力は47/51W(50/60Hz)。
シロカ「加湿付き温冷風扇 シロカのなごみ」
機能性とデザイン性の高いキッチン家電や生活家電を販売するシロカ(siroca)の冷風扇です。このモデル(「SH-C251」)は冷風機能に加え、温風機能と加湿機能を備えており、冬でも利用できるのが特徴。リモコンと保冷剤が付属します。キャスター付き。
サイズは29(幅)×31(奥行き)×73(高さ)cm、本体重量は約11.1kg。消費電力は冷風時50W、温風時で850~1250W。
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