「デジタルカメラ」注目の新商品4選 先代モデルとの変更点を中心に紹介【6月発売予定】
「デジタルカメラ」の市場では、スマートフォンのカメラが高性能化するのに伴い、スマホと差別化が図れるように、カメラメーカー各社が、より高画質、高機能な高級モデルに注力するようになりました。今年も、そんな画質や撮影機能にこだわった新モデルの発売が予定されています。この6月は、既に定評を得ているモデルの後継機が複数発売される予定です。ここでは6月に発売が予定されている注目の4機種を、先代モデルとの変更点を中心に紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
「デジタルカメラ」の市場では、スマートフォンのカメラが高性能化するのに伴い、スマホと差別化が図れるように、カメラメーカー各社が、より高画質、高機能な高級モデルに注力するようになりました。
今年も、そんな画質や撮影機能にこだわった新モデルの発売が予定されています。この6月は、既に定評を得ているモデルの後継機が複数発売される予定です。
ここでは6月に発売が予定されている注目の4機種を、先代モデルとの変更点を中心に紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
福山忠秀
Fav-Log編集部員。学生時代はモノ系ブログを運営し、大学卒業後はモノ系媒体の企画営業としてスマートフォンやオーディオ製品のプロモーションに携わる。その後もコンシューマー向け媒体で、企画・進行として6年の経験を積んだのちFav-Log編集部へ。趣味のモノはカメラやオーディオをはじめとした家電・ガジェットや、自転車、ファッションなどデジタルからアナログまで多岐にわたり、気になった製品ジャンルはとことん調べるデータ収集タイプのオタク。
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「デジタルカメラ」の注目の新商品:富士フイルム X-S20
注目のニューモデル1つ目は、フィルム時代から受け継がれた独特の色味がファンに支持されている富士フイルムの「X-S20」です。
X-S20は、富士フイルムらしいフィルムカメラライクなデザインのコンパクトボディに、最新の画像処理エンジン、手ブレ補正を詰め込んだ前作「X-S10」のコンセプトそのままに各機能が進化しています。
まず注目したいのは、画像処理エンジンが現行の上級モデル「X-H2S」や「X-H2」「X-T5」などと同じ最新の「X-Processor5」へと更新されたこと。イメージセンサーが、X-S10から据え置きの「X-Trans CMOS 4」センサーとなったのは少々残念な部分ですが、画像処理エンジンもイメージセンサーと同じくらい画作りでは大事な要素なので、これはうれしい変更点です。
もうひとつ、上級モデル並みの性能を獲得したのが、撮影時のレスポンスに顕著に差が出る「AF性能」。前作は検出対象が人物の顔や瞳のみでしたが、X-S20では、動物、鳥、車、バイク、自転車、飛行機、電車、昆虫、ドローンの検出に対応しました。検出後は、ピントを合わせたまま狙った被写体を自動で追尾してくれます。
フラッグシップ機「X-H2S」で新規開発したAFの予測アルゴリズムを搭載し、動体への追従性や、ゾーンAF、低コントラスト下でのAF精度も大幅に向上したとのことです。
最後に注目したい進化ポイントは、バッテリーの大容量化です。これによって、ノーマルモード時の写真の撮影可能枚数が、X-S10の約325枚から2倍以上増加し、約750枚となりました。これを、横幅1.7mm、重量26gの増加のみで実現しているのには思わず「えらい!」と言いたくなってしまいます。
USB-Type-Cケーブルで接続するだけでWebカメラとして使える機能や「Vlogモード」など、時代の潮流に沿った新機能も追加されています。
公式オンラインストア価格は20万4600円(税込)。発売予定日は6月29日です。
「デジタルカメラ」注目の新商品:ソニー VLOGCAM ZV-1 II
注目の新商品2つ目は、いち早くVlogカメラの需要に注目してきたソニーの「VLOGCAM ZV-1 II」です。
ZV-1 IIでは、「ZV-1」のコンパクトボディ、Vlog撮影に便利な各種機能といった特長は受け継ぎつつも、ZV-1でユーザーから不満の出ていた部分をしっかりと改善・ブラッシュアップしています。
最も大きな変更点は、先代で狭いという声があった24~70mmの画角(35mmフルサイズ相当)を18~50mmとワイド寄りに変更した点。画角が広くなったことで、背景を広々と入れての自撮りがしやくなりました。1人での自撮りはもちろんですが、複数人を映す場合にも恩恵を感じやすいポイントです。
また、複数人を映せる画角に対応するかのように、上級モデル「ZV-E1」にあった「複数人顔認識」機能を追加。複数人での撮影時に、手前の人だけフォーカスが合って奥の人の顔がぼけてしまう――といった失敗を防ぐように顔認識した複数人にピントが合うように自動的にカメラがぼけ具合を調整してくれます。
動画の撮影で、映像と並んで重要な音声の収録機能も進化しました。「インテリジェント3カプセルマイク」を新たに搭載し、オート設定時は、カメラが人物の顔や被写体を認識して自動的に内蔵マイクの指向性を切り替えてくれます。自撮り時はレンズ側、風景を映しながら話す場合には画面側など、撮影シーンに合わせてマニュアルで指向性を変更することもできます。
ワンタッチで背景をぼかせる「背景ぼけ切り替え」や、ワンタッチで人物と手前の商品へのピントを切り替えられる「商品レビュー用設定ボタン」といったVlogに便利な機能は、引き続き搭載しています。
公式オンラインストア価格は、11万円9900円(税込)。発売予定日は6月23日です。
「デジタルカメラ」注目の新商品:パナソニック LUMIX S5IIX
注目の新モデル3つ目は、最近フルサイズにも注力しているパナソニックの「LUMIX S5IIX」です。フルサイズセンサーとLUMIX初の像面位相差AFを搭載した「S5II」をベースに、動画性能を強化したモデルです。
S5IIでは、アップデート後に有償での対応となるHDMI経由でのRAW動画の出力に標準で対応したほか、プロの現場でも使用される最高品質のフォーマットである「Apple ProRes 422 HQ」や「4:2:2 10bit All-Intra」のデータを、外付けSSDへダイレクトに記録できます。
最大4K/60pのライブ配信に対応しているのも、動画強化モデルであるS5IIXならではの特徴です。また、外観にも違いがあり、サイズや形はS5IIをベースにしていますが、S5IIXでは、撮影中に白いロゴが反射したり被写体に映り込んだりしないように、ロゴや印字などを黒やグレーに変更しています。
そして、先代の「S5」から比べると、6K動画撮影への対応、最大30コマ/秒の連写機能、バッファメモリを約4倍に強化、新開発の「アクティブ I.S.」を搭載し、最大約2倍の手ブレ補正に対応など、多くの面で進化を果たしました。
公式オンラインストア価格は27万4230円(税込)。発売予定日は6月22日です。
「デジタルカメラ」注目の新商品:Leica Q3
4つ目は、フィルム時代からカメラファン憧れのブランド、ライカ(Leica)の「Q3」です。フルサイズセンサーと28mm F1.7の単焦点レンズ一体型、数十万円という価格も特徴の「Leica Q」シリーズもいよいよ3代目となりました。
公式オンラインストア価格は90万2000円(税込)。ライトユーザーからすると高過ぎるかもしれませんが、ライカファンに言わせると“100万円近いズミルックスレンズに60~90万円でカメラ本体が付くのはお得”――なんて声が聞こえてくるシリーズでもあります。
そんなLeica Qシリーズ最新作のQ3は、イメージセンサーが、先代「Q2」の有効4730万画素(8368x5584ピクセル)から有効6030万画素(9520x6336ピクセル)に進化。画像処理エンジンも最新の「LEICA MAESTRO IV」を搭載し、動作速度の高速化が図られています。
レンズ交換式の最新モデル「Leica M11」に搭載された、画角を変えずに記録サイズを60MP、36MP、18MPから選べる「トリプルレゾリューションテクノロジー」に対応したのも注目ポイント。ファイルサイズをセーブすることで書き込み速度を高速化、連写など素早い撮影に対応できる地味に便利な機能です。
そして個人的に驚いた変更点が、チルト式ディスプレイの採用です。協業を行うパナソニックのカメラをベースにしたモデルでは、ベース機の仕様上いくつか採用例もありましたが、ライカ専売のモデルでチルト式液晶を搭載すると予想していた人は少ないのではないしょうか。そんな液晶ディスプレイも、Q2の104万ドットから184万ドットに向上。有機ELの電子ビューファインダーも368万ドットから576万ドットにアップしています。
その他にもUSB Type-C(USB 3.1 Gen2) やHDMI(タイプD)に対応したインターフェイスの拡充、対応動画フォーマットの拡大、LightroomやCapture Oneからのテザー撮影への対応など、細かい使い勝手にも配慮された変更が多くあり、さまざまなシーンやレベルで使えるカメラに仕上げてきた印象です。
発売予定日は6月3日となります。
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