ライダーにとって最強の「手の防寒アイテム」は? “アイテムの組み合わせ”がカギ
冬でも走り続けるライダーにとって、敵は何といっても寒さです。特に手指は寒風が直に当たるので、対策をしていないとすぐにかじかんでしまいます。この時期に有効な手指の防寒アイテムをいくつか紹介しましょう。
冬でも走り続けるライダーにとって、敵は何といっても寒さです。特に手指は寒風が直に当たるので、対策をしていないとすぐにかじかんでしまいます。この時期に有効な手指の防寒アイテムをいくつか紹介しましょう。
大屋雄一
モーターサイクル&自転車ジャーナリスト。短大卒業後、好きが高じて二輪雑誌の編集プロダクションに就職し、6年の経験を積んだのちフリーランスへ。ニューモデルの試乗記事だけでもこれまでに1500本以上執筆し、現在進行形で増加中だ。また、中学~工高時代はロードバイクにものめりこんでいたことから、10年前から自転車雑誌にも寄稿している。キャンプツーリングも古くからの趣味の一つであり、アウトドア系ギアにも明るい。
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肌寒い程度の時期であれば、中わた入りのグローブが効果的
まず手指の防寒対策として思い付くのが、秋冬用のグローブでしょう。ウインターグローブとも呼ばれ、デッドエアをため込むために中わたを挿入していたり、肌と接触する裏地に起毛生地を使ったりするなどして、防寒性をプラスしているのが特徴です。
リスト部分が長めに作られているのもポイントで、ジャケットの袖口から入ろうとする隙間風をシャットアウトしてくれます。
中わたの層が厚くなるほど防寒性は上がりますが、残念ながら操作性とトレードオフの関係にあり、暖かく感じる製品ほどモコモコとしていて、レバーやスイッチが動かしづらくなります。そのため、肌寒い程度の時期に薄手の秋冬グローブを使うというのが効果的と言えるでしょう。
なお、スキー用のグローブを代用するライダーもおり、確かに防寒性としては十分なのですが、バイク用に開発されたグローブはレバーやスイッチが操作しやすいように、指を広げる方向にも可動域が広いつくりになっています。その点はあらかじめ気にとめておくとよいでしょう。
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まるでこたつのような暖かさ! 電熱グローブで寒さ知らずに
ウインターグローブの上位版とも言えるのが、発熱ユニットを内蔵した「電熱グローブ」です。製品によっては電熱線の温度が60度付近にまで達するので、手だけこたつに入れているかのような暖かさが得られます。
走行中、グローブは寒風にさらされるので、電熱線で暖めた空気が冷えないように、ウインターグローブ並みに中わたを挿入した製品が多い傾向にあります。よって、操作性に対しては過度な期待をしない方がよいでしょう。
給電方法については、バイクの12Vバッテリーから得るタイプと、モバイルバッテリーを使用するタイプに大別され、それぞれにメリットとデメリットがあります。乗り降りのたびにケーブルを抜き差しする面倒はあるものの、バッテリー切れを心配することなく長時間使えるのは前者。
対して後者は、温度設定をハイパワーにすると2~3時間しか使えない、モバイルバッテリーの分だけグローブが重くなるなどの弱点はあるものの、車体側の配線作業なしで気軽に使い始められるのは大きなメリットでしょう。
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薄手のグローブと相性抜群のグリップヒーター
ウインターグローブと並び、昔からある防寒アイテムがグリップヒーターです。その名のとおりハンドルグリップの中に電熱線を内蔵したもので、車両メーカーが純正アクセサリーとして用意しているほか、標準装着しているモデルもあります。
暖まるのはグリップ側なので、寒風が直に当たる手の甲側はそれなりに冷えるのですが、それでも手のひらが暖まるだけで血流がよくなり、極寒の中でも手指がかじかみにくいのです。また、中わたが薄いほどグリップヒーターの熱が伝わりやすいので、薄手の秋冬グローブとの相性が良いのも見逃せません。
スーパースポーツなど、操作性を重視するモデルに乗っている方はこの組み合わせが多いようです。また、最近はパチッとはめ込むだけのクリップ式も登場しており、取り付けが容易になっています。
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防寒性だけなら最強のハンドルカバー
最後に紹介するのは、新聞配達などビジネスユースの方に愛されてきたハンドルカバーです。手元を完全に覆って冷気を遮断するので防寒性は非常に高く、初めて試したときの衝撃は今でも忘れられません。
市場に流通しているものはあくまでも汎用品なので、車種によってはスイッチの操作がしづらくなるなど、取り付けに関して多少の工夫が必要な場合があります。しかし、この優れた防寒性を一度知ったら後戻りできなくなること間違いなしです。
ちなみに、グリップヒーターとハンドルカバーを組み合わせると、暖かさレベルは最強になり、夏用グローブでも平気なほどです。ぜひお試しください!
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