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5分で絶対に分かる内部統制5分で絶対に分かる(2/6 ページ)

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1分−内部統制はなぜ必要とされるのか?

 内部統制を語るうえで、必ず取り上げられるのが会計不祥事です。米国の会計不祥事といえば、2001年12月に破綻したエンロンの会計不祥事が最も有名です。同じく米ワールドコムの会計不祥事も同じように取り上げられます。これらの会計不祥事が与えた影響は計り知れないものがあります。ワールドコムの負債金額は米国史上最大といわれる約4兆7000億円。アメリカ経済全体に非常に大きな痕跡を残してしまった事件です。

 このエンロン、ワールドコムの会計不祥事をきっかけに内部統制というキーワードが広く注目されるようになりました。ワールドコムの粉飾決算はある女性監査員の内部告発によって発覚した事件です。

 第2のエンロンやワールドコムを作らないため、企業の財務情報の透明性と正確性を求め、確実にそれが実現できるようにする内部統制の仕組みが注目を集めるようになりました。エンロンやワールドコムの事例で分かるのは内部統制の仕組みが存在していなかったこと、そして仮に内部統制に近い仕組みがあったとしても、確実に運用されていなかったということです。現在の企業には内部統制の整備と運用が求められているのです。

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米国で内部統制が義務付けられるまでの流れ

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