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PMCDフレームワーク(ぴーえむしーでぃーふれーむわーく)情報システム用語事典

PMCDF / project manager competency development framework / PMCD体系

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 プロジェクトマネージャ個人の専門職能を開発するため、プロジェクトマネージャの業務遂行能力に影響を与える知識・態度・スキル・行動特性などを定義したコンピテンシーモデルのこと。米国に本拠を置くプロジェクトマネジメント協会(PMI)が開発・制定し、初版を2002年に発行した。

 選抜や業績評価のためではなく、プロジェクトマネージャのコンピテンスを向上し、その専門職能を開発する方法に関するガイダンスを、個人および組織に提供することが目的とされる。

 PMCDFではプロジェクトマネージャの能力・特性(コンピテンス)を、「知識」「実践」「人格」の3つのディメンジョンに整理している。「知識コンピテンス」はプロジェクトマネージャとして知っているべき知識、「実践コンピテンス」はプロジェクトマネジメント活動を実行する能力、「人格コンピテンス」はプロジェクトやアクティビティを実施する際の態度や行動特性をいう。

 各コンピテンスはさらに5〜6の「コンピテンスユニット」に分けられ、それが「コンピテンシークラスター」に分解され、その下に複数の「要素」が配置されるという形に構造化される。要素がプロジェクトマネージャが有すべきコンピテンシーであり、各要素には達成される結果を規定した「パフォーマンス基準」が示される。

 知識・実践コンピテンスのコンピテンスユニットはPMBOKの“9つの知識エリア”に、コンピテンスクラスターは同じく“5つのプロセス”に応じた形で示され、人格コンピテンスは「達成と行動」など6つのコンピテンスユニット、19のクラスターに分けられる。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

 PMCDFは、この3種のコンピテンシーが相互に関連し、最終的な結果であるプロジェクトパフォーマンスに影響を及ぼすと考える(プロジェクトマネージャ個人の有能さだけではプロジェクトの成功は保証されないともいっている)。したがって有能なプロジェクトマネージャと認められるには、この3つのコンピテンスのバランスが取れている必要がある。

 なお、PMCDFは米国PMIの登録商標である。

参考文献

▼『プロジェクトマネジャーコンピテンシー開発体系』 プロジェクトマネジメント協会(PMI)=著/PMI東京支部=訳/テクノ/2004年11月(『Project manager competency development framework』の邦訳)


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