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「VMwareの3分の1のコスト」、MSが仮想化技術「Hyper-V」をアピール全部入りで低コスト実現?

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 「VMwareの3分の1のコストですべてを提供できる」。マイクロソフトは1月25日、Windows Server 2008に組み込む予定の仮想化技術「Hyper-V」についての説明会を開催し、競合製品であるVMware Infrastructureと、マイクロソフトの仮想化技術とのコスト比較を公開した。マイクロソフトは他社の買収、提携を進めるなど仮想化ソリューションに積極的。仮想化されているサーバは全体の10%に過ぎないとして市場の拡大を見込んでいる。

 マイクロソフトのサーバープラットフォームビジネス本部 Windows Server製品部 マネージャの藤本浩司氏によると、Hyper-Vを組み込んだWindows Server 2008 Enterpriseと管理製品「System Center」の価格は2年間のサポート付きで、2万169ドル。対して、VMware Infrastructureは同じ機能を実現するのに、Windows Server 2008 Enterprise、VMwareの「Virtual Center」が必要といい、合計6万1443ドルがかかるとマイクロソフトは算定している。管理機能の「System Center Virtual Machine Manager」に物理サーバ、仮想サーバのプロビジョニングや集中管理機能があり、ほかの製品を必要としないのが大きい。藤本氏は「マイクロソフトはリーズナブルに仮想化を実現できる」と胸を張る。


マイクロソフトが示した資料(クリックで拡大)

 Hyper-V正式版の出荷は、米国で2月27日(国内は4月15日)に発表されるWindows Server 2008の出荷後180日以内の予定。


マイクロソフトのサーバープラットフォームビジネス本部 Windows Server 製品部 マネージャの藤本浩司氏

 マイクロソフトは提携関係にあったXenSourceを買収したシトリックス・システムズとの提携強化も発表。シトリックスの仮想化環境であるXenServerで稼働する仮想マシンをHyper-Vに簡単に移行できるソフトウェアを共同で開発する。マイクロソフトとXenSourceはお互いの仮想化イメージをマイクロソフトの「Virtual Hard Disk」(VHD)に統一することを決定していた。マイクロソフトとシトリックスの今回の提携強化はその合意を引き継いだ形。また、両社はSystem Center Virtual Machine Managerの将来のバージョンが、Xenハイパーバイザーを管理できるよう共同で開発する。

 サーバ仮想化のほかにマイクロソフトはデスクトップ環境の仮想化にも熱心。1月22日(米国時間)には、マイクロソフトのWindows Server Terminal Servicesの通信プロトコル「RDP」を拡張する技術を持つ、Calista Technologiesの買収を発表した。Calistaの技術を統合することで、3Dやマルチメディア、音声を使ったアプリケーションの画面転送が可能になる。藤本氏は「いままでよりも幅広いアプリケーションが提供できる」と話した。

Windows Server 2008の価格を発表

 マイクロソフトはWindows Server 2008 日本語版の参考価格も発表した。仮想化機能などを追加したことからWindows Server 2003と比較して「数%値上げしている」(藤本氏)。価格はいずれも税抜き。

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