NTTデータとアトリスは8月26日、システム開発の方法論について協業したと発表した。2009年1月を目標に上流工程の方法論を共同で開発し、オフショア開発など両社の開発案件に適用する。
アトリスは基幹系システムの設計・開発を手がけるシステムインテグレータ。元サン・マイクロシステムズのJavaインテグレーション部隊がスピンアウトし、2004年に設立した。
両社は上流工程の品質を高めるには、下記の3点を確実に遂行する必要があるとしている。
- 顧客の要求を(特に顧客が抱える課題に隠れた真の要求)を漏れなく吸い上げること
- その要求の中でシステム化することによって業務改善に効果があるものを見極めること
- 漏れなく正確に要求をシステム設計に落とし込むこと
特に海外で行うオフショア開発では上流工程の作業を「人間の勘や経験に頼るのではなく、より論理的な手法が求められる」としている。
方法論の共同開発は、すでに両社が持つ個別の方法論を組み合わせる。NTTデータは、1に対応した「MOYA」と、2対応の「Biz-Alive!」の2つの方法論を持つ。また、アトリスには3を実行する方法論として「PEXA Methodology」がある。両社は3つの方法論の要素を組み合わせて、統一的な方法論を開発するとしている。
両社は3月からパイロットプロジェクトで方法論を検証。有効性が認められたために今回の共同開発に合意した。NTTデータは、今後2年間に行う中国やインドでのオフショア開発案件の10%に、共同開発する方法論を適用する計画。将来的には上流工程だけでなく、設計や製造などの下流工程にも協業の範囲を広げる予定だ。
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