ノークリサーチが9月30日に発表した中堅・中小企業の人事管理アプリケーションの利用シェア調査で、オービック ビジネス コンサルタントの「人事奉行」が20.4%でトップになった。人事奉行は年商50億円未満の中小企業ではシェア35.1%を獲得するなど幅広い支持を得ている。
ノークリサーチによると、人事管理アプリケーションは企業規模や従業員数に比例して必要性が高くなり、ほかのアプリケーションと比べてパッケージの利用率が高い。年商5億円から500億円の1765社が対象の今回の調査では、87.3%がパッケージ製品を使っていて、手組みシステムの利用は12.7%に過ぎなかった。
全体シェアでは人事奉行が20.4%でトップ。2位は13.2%でカシオ計算機の「ADPS」が入った。3位以下は混戦。OSKの「SMILEシリーズ」が6.1%、アイテックスの「PRO_STAFF-α人事」が4.8%、ピー・シー・エーの「PCA人事」が4.5%などと続いている。SMILEシリーズは2007年の5位から3位にランクアップ。PCA人事は3位から5位に下げた。
年商50億円未満の中小企業では人事奉行が35.1%と圧倒的な強さを見せる。2位のSMILEシリーズは12.8%、3位はPCA人事で6.4%などとなっている。
年商50億円以上では、ADPSがトップで17%のシェアを獲得。人事奉行は2位で15.6%となっている。3位はPRO_STAFF-α人事で5.8%。ノークリサーチは「中堅企業クラスにおいては圧倒的に強い製品はなく、混戦状態になっている」とコメントしている。
そのうえで、「人事管理は、ERPでも財務会計に次いで導入が進んでいるモジュール。一方で昨今では人事管理業務のアウトソーシングサービスも盛んになっており、今後はパッケージだけでなく、サービスや利用形態も交えた視点で見ていく必要がある」と説明している。
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